第61話 親子の絆は死んでも続く
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ようなのだが、何故かその仕草が可愛らしく見えてしまうのは一生の疑問であろう。
「え? あ、御免なさい」
そんななのはを前にして流石に新八も場の空気を読んで謝って見せた。別に謝る必要はないと思うのだが其処は空気を読める男子。略してKY男子の異名を持つ志村新八だからこそなのであろう。
「確かに、折角私達が助けに来たのに銀時様の名前だけを出すのは不満ですね。新八様。其処は【たま様と他二名】に改めて下さい」
「そうだそうだぁ!【なのはちゃんと愉快な仲間達】に訂正する事を要求するぅ!」
「あぁ、はい……ってか面倒臭ぇよあんたら! 何しに来たの? わざわざ敵のど真ん中に来てまでボケないで下さいよ!」
流石は銀魂きってのツッコミキャラとの定評がある新八だ。ツッコミにキレがある。彼の居る居ないで物語に大きく影響してしまうのだから溜まった物じゃない。
「おぉい、そろそろ本題に戻って良いか?」
これ以上ギャグ展開をやられても面倒なので銀時が無理やり路線を戻そうとする。
「だってさぁ、どうするぅ? たまさん」
「銀時様の言う通りにすれば宜しいのではないでしょうか? 所詮私達は新八様から見ればただのモブキャラなのでしょうから」
銀時の目の前でなのはとたまはその場でしゃがみこみ不貞腐れてしまった。全く以って面倒臭い。早い所話を進めたいのだがこの二人は相当なまでの空気を読まない体質ならしい。
世間ではこれをKYと言う。
「芙蓉。待ちわびたぞ。それに、どうやら私が思っている以上にお前の種子は成長しているようだな。人間達に会わせてまるで生きた人間の様にその場でボケるなど、我等からくりには到底出来ない事だ。私は嬉しいぞ」
回りでボケまくる中、伍丸弐號だけは平常運転の様子だった。それどころかボケまくるたまを見て喜んでいたりする。
「え? 其処は喜ぶところなんですか? 普通は悲しむところじゃないの?」
「貴様達には分からないだろう。芙蓉は今や人間に相違ない成長を遂げている。これが父親である私にとっては何よりの喜びなのだよ」
子の成長は親としてはとても喜ばしい事だ。子供がハイハイの状態から二本足で立つようになっただけで一喜一憂する時もあれば膝を擦り剥いただけで慌てふためく親も居たりする。
子供のする仕草の一つ一つが親にとっては壮大なドラマの演出なのだ。
そして、伍丸弐號にとってもそれはまた一つの壮大なドラマとなっていたようだ。
「父親だぁ? てめぇがそんな言葉を使うたぁ世も末だなぁ」
そんな伍丸弐號の言葉を一蹴するかの様に銀時は鼻で笑って見せた。
「どう言う意味だ?」
「てめぇが父親って言葉を使ってる事が俺にはおかしく聞こえるんだよ」
「なんだと? どう言う意味だ。私には
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