新たなる力へ
Trick68_ウェーイとか間抜けな掛け声してろ!!
[1/8]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「いぃぃぃぃ〜〜〜〜やっほーーー!!!」
ハイテンションな叫びと共に、静かな水面から一転、大きな水柱を上げた。
「っぷは! 冷たくて気持ちいい〜!!」
数秒後、水面から出した少女こと佐天涙子は、全身を脱力して空を見上げて浮かんでいた。
「さ、佐天さん! 大丈夫っ!?」
「平気ですよ、御坂さん。いつも練習している所よりも低いですから」
「低いって・・・結構な高さよ?」
御坂は少し恐怖し、四つん這いになりながら佐天が飛んだ地点へと行く。
そこは高さ10mはあるかと思われる大きな岩。
下には意外に深い川が流れており、水に浮いている佐天が見えた。
「大丈夫ですって!
ただ、躊躇して飛び下りる勢いが足りなかったら
その岩の側面に当たっちゃうかもしれないだけです」
「そんなこと言ったら余計に飛べなるなるわよ!?」
佐天の発言に引き腰になり、すぐさま御坂は岩の上からゆっくりと降りていった。
御坂達が訪れているのは合宿所の裏の山に流れる静かな渓流。
この学区は風紀委員や警備員の訓練に使われている。
もちろん人工的な訓練場所がほとんどだが、サバイバル訓練が出来るように
ちょっとした自然、この裏山の川のような自然あふれる場所もある。
とはいっても、意図的に造られた山や川が自然物なのか人工物なのか判断に困るところだ。
そんなところに来ていたのは水着を着た麗しい女子たち。
A・Tの特訓に夏休みを費やした佐天涙子。
そして数日前に急遽参加した御坂達、常盤台中学の5人。
そして美雪と美玲だ。
全員が容姿が良いのに加え、水着を着ていた。
ここに青い髪のピアス青年がいたら鼻血を出して歓喜していたに違いない天国のような光景だ。
A・Tのテストの後、信乃の提案で合宿所の裏にある山に遊びに来ていた。
信乃が提案した理由は、合格した7人へのご褒美と、今日まで特訓を頑張った佐天の為だ。
佐天は夏休み始まった日からずっと特訓をしていたのだ。それも毎日だ。
貴重な中学一年の夏休みを全てA・Tに捧げたにも関わらず、彼女は不満にも思っていなかった。
最初こそA・Tを求めた理由に思春期特有の淡い感情が混ざっていたが、
今ではしっかりと自分自身の感情で≪A・Tが好き≫と言えるほどに佐天涙子はなっていた。
そんな彼女を信乃は認めつつ、しかし夏休みの思い出が汗臭い特訓だけとなるのは申し訳ないと感じて、
せっかく彼女以外にも合宿所に来ているので川で遊ぶ事を提案したのだ。
偶然にも、今日は夏休みの最終日。思い出を残すのであれば一番印象に残る日だ。
ちなみに余談ではあるが佐天は夏休みの宿題を無事に終えている。
一応は≪小烏丸
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ