第二章
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
。
「しかも安いしな」
「愛情がこもっていますよね」
またここで薫が言うのだった。
「これって凄く」
「またはじまったよ」
「どうしたもんだよ」
皆彼の言葉を聞いてクレープを食べながらここでも呆れた顔になる。そののろけは何度聞いてもそうなるものであった。
「本当によ。愛情ってこれお店のやつだぞ」
「あの娘が焼いたやつだけれどな」
「あの人が焼いたクレープだからですよ」
見れば薫はそのクレープを何枚も持っている。そうしてにこにことして食べているのであった。一枚食べればまた一枚、次々と食べていく。
「こんなに美味しいのは」
「御前そこまで食っていいのかよ」
「太ったらあの娘にもてないぞ」
「大丈夫です、毎朝二十キロ走ってますから」
しかし薫はこう返すのだった。
「筋力トレーニングもして。体型は維持しています」
「そこまでして食うか」
「しかもあの娘に合う為に」
「何だってしますよ」
有無を言わさぬ一直線の言葉であった。
「私は何でも。あの人の為なら」
「何枚も食ってかよ。しかも毎日」
「よくやるよ」
「天使に会えるんですから」
今度はこれであった。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ