第189話 敵からライバルに
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年に一度、6日間という短い月日の中でフィオーレ一の魔道士ギルドを決める一大イベント、大魔闘演舞。
昨日大魔闘演舞4日目が無事に幕を閉じ、1日休日を挟んで明後日、メンバー全員が参加する最終戦が行われる事になっている。
そして、7月5日。
ナ「うぉおらああぁあぁぁあああああっ!」
ウォ「ギャーッ!」
マッ「あっちィ〜!」
ジェ「おいナツ!大魔闘演舞では暴れまくっても良いけど、こんなトコで暴れんじゃねェ!」
休日である今日、クロッカスの街にある小さな酒場、森の小川では大魔闘演舞4日目で64ポイントという高得点で首位に躍り出た妖精の尻尾の魔道士達が大騒ぎをしていた。
4日目で銀河の旋律のコグレとナナヨを倒したナツは、口から灼熱の炎を噴出しながら酒場の中を走り回っている。当然、周りにいた者達(ウォーレン、マックス、ジェットなど・・・)に被害が及ぶ。
ト「ナ、ナツさん!危ないですよぉ〜!」
シャ「柱に火が点いちゃったらどうすんのよっ!」
トーヤがナツに制止の声を掛け、シャルルが怒鳴りつけるが、ナツは一向に走るのを止めない。
森の小川は木造建築の建物であるうえ、とても小さな酒場だ。火が点いたらあっという間に燃え尽き、柱が1本でも折れたりしてしまったらあっという間に崩壊してしまう。
そのうえ・・・
ル「ちょ・・ちょっとぉ・・・柱や床が、ミシミシいってるんだけど〜。」
ナツが走り回る度、酒場の床や柱がミシッ、ミシッと音を立てている。
正直言うと、崩壊しても可笑しくない状況だった。
自分の仕事場が崩壊しても可笑しくない状況だというのに、森の小川の店主であるマコトは妖精の尻尾を追い出す事はせず、ただお皿やグラスを洗いながらその光景を微笑ましそうに眺めているだけだった。
ハ「ナツー見てー!ここにたくさん空き樽があるよーっ!」
フ「すんげ〜量だな。」
走り回るナツの頭上を飛んでいたハッピーとフレイが酒場の隅に置いてあった大量の空き樽を見つけた。
マ「んー?おじさ〜ん、これなぁ〜にぃ?」
テーブルでオレンジジュースを飲んでいたマヤに視線に止まったのはバーカウンターの横に立て掛けられていた木の板だった。かなり古い物らしく、黒い文字が書かれているが何て書いているかマヤには読めなかった。
マコ「あぁそれはこの酒場の昔の看板だよ。」
マコトに言われてマヤは再び看板に書かれている文字に目を凝らすと、確かに「FOREST BROOK」と書かれていた。他にも、文字を囲うように木の葉や枝、ブドウの絵などが描かれていた。
ナ「お
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