暁 〜小説投稿サイト〜
問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
一族の物語 ―我/汝、悪である― @
[4/7]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
ものと同じ契約書類があった。
「さあ受け取れ、アジ=ダカーハ!俺が、我が一族の功績をもって開催するこのゲームを、受けて見せろ!」
一輝はそれを投げ、アジ=ダカーハはそれを受け取って初めて、契約書類の文面を見た。
今ここに、外道の主催するするゲームが、始まった。
『 − ギフトゲーム名“一族の物語 ―我/汝、悪である―”
我らが一族は、外道である。
外道であるが故に悪であり、外道であるがために悪を学ぶ。
外道であるが故に悪をさばき、外道であるがために悪となる。
あぁ、何故我らは外道を名乗るのか。
我らは何故故に、民より悪として認識されるのか。
我らは何故故に・・・恐怖と畏怖を捧げられるのか。
我らは時に神としてあがめられ、時に悪として裁きを受ける。
汝ら民を守ってきたのは誰だ!?
日の国の民を・・・否、我がいる世界の民を守ってきたのは誰だ!?
それは我らである!
我らは大いなる妖怪と契約し、その力を借りて世の歪みを殺してきた。
人も、妖も、神ですら殺めることのできぬ存在を、我らは屠ってきた。
時に死を覚悟し、時に契約を結び、時に死を対価として。
我らには、その事実による栄光は決して訪れない。
その事実を知るものはいない。
我ら一族以外には、彼らを殺すことは出来ないのだから。
妖怪であれ、魔物であれ、霊獣であれ、神であってさえも、歪みを殺すことはできない。
そして、その存在を伝えることも出来ない。
我が一族には、様々な鬼道がいた。様々な・・・六十二の道があった。
一人
(
初代
)
は、一族のために道を作り出した。
世界の民を守るために、禁忌とされていた妖怪との契約を交わして。
事実を民が知ることはない。
ただひたすらに侮蔑を向けられると分かっていて、それでもそんな民を守ろうとした。
だからだろうか。陰陽師としての名も無く、動いていたのは。
一人
(
二代目
)
は、初代の遺志を継いだ。
初代の遺志を継ぎ、生涯で一度、歪みを屠って見せた。
だが、二度目は無かった。
二度目の邂逅、そこで彼は命を失った。
一人
(
三代目
)
は、歪みと邂逅することはなかった。
だがしかし、契約によって得た力で霊獣を殺し、一族の名を汚名から拾い出して見せた。
一人
(
四代目
)
は、これまでの道のように、何かを残すことは出来なかった。
だが、先代の作り出した道を、闇に閉ざされた道に差す光を広げることは、やって見せた。
一人
(
五代目
)
は、数々の妖怪を屠り、封印して見せた。
だんだんと消えていく汚名の中で、彼女は希望を見出していた。
だからこそ、命の尽きるその瞬間まで、人に仇名す妖怪を、人のために屠ってい
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ