とある兄妹の微量青春
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輩以外にも気になった人いたの?どれだけ図々しいの」
それ言われると痛いわ。でも、事実気になっちゃったんだからしょうがない。
「その人の名前は?」
これならお前も知ってると思うんだけど……北野唯って奴、聞き覚えある?
「勿論。だってその人、女バスのキャプテンじゃん。ていうか、兄貴レベル高すぎて爆笑出来るよ」
そこでニヤニヤすんなって!これも事実なんだからさ!まぁ、そいつとも最終的には進展無かったんだけどね。ただ、最後はそういう関係とか考えないで楽しく話したな〜。
「簡単に言えば、兄貴は恋愛において三年間全く進歩が無かった童貞なんだね」
人が思い出に浸ってる最中になんて酷い事言いやがる。それでも俺は女子と気軽に話せる人間だからな。
「で、北野先輩とはどういう関係で」
北野は、中二から卒業にかけて同じクラスだった。具体的には二年の二学期から話すようになったんだっけ。部長の間柄がきっかけだった。
「へえ」
でも、俺はあいつの事を小学二年生の頃から知ってるんだよ。
「何で。学校違ったよね」
まぁな。実は、あいつの姉貴が俺と同じ剣道クラブに入っててさ、そこに北野もいたんだよ。何度か母さんに連れられて道場来てた志乃も、何度かあいつに遊ばせてもらってるんだぞ。
「ホントに?私、そんな記憶全く無いんだけど。ていうか、北野先輩は剣道やってなかったの?」
あいつもお母さんと見学してたからな。まぁ、相手はそんな昔の話覚えてなさそうだったから、あえて言わなかったけど。
「勿体無いね。そこで過去の関係性を知らせておけば、周りの男子よりは特別な相手になれたのに」
それは言えてるな。でも、あいつってサバサバしてる性格だから、そういうのって気にしない性質だと思うんだよ。まぁ、その性格があったからこそ、他の女子以上に緊張しないで、いっぱい会話する事が出来たのかもしれないな。
「でも、実際良いところまでいったんでしょ?」
どうだろうな。それこそ、あいつの友達の誰かが俺の事を何か話したじゃねぇの?一時期互いに声かけなかった時あったし。
「兄貴って、なんか女子をいい気にさせといてはっきりさせない悪魔みたいだね」
あながち間違ってないかも。今思うと、俺ってホントに損ばっかりしてたんだな。友達も何人か彼女いたし。
「兄貴は友達と恋バナとかした事無いの?」
いや、持ち掛けられたり、逆に恋の相談受けた事はあったけど、俺はそういうの避けてたんだよ。俺なんかが恋愛を語る事なんて出来やしないし。
ああ、そういえば、中三の一学期にクラスの女子の中で『クラスの男子ランキング』みたいなの作られてた気がする。
「何それ。兄貴って
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