志乃「兄貴の乳臭い恋話が死ぬほど聞きたいだなんて、一っっっっっっ言も言ってないけどね」
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えている気がする。後でググって見よう。この局面を抜け出した後でね。
「俺に好きな人がいなかったら恋バナは成立しない。つまり、場を盛り上がらせるために、お前が好きな人について語らなきゃならないかもしれないんだぜ?それでもやるの?」
「いい加減に目覚めなさい」
……おい、そのネタ古いぞ。それと俺は十分に普通な発言をしただけであって、どこぞの小学生みたいなアホな質問はしてないからな。
俺が内心でツッコんでいる事を知ってか知らずか、志乃はそこから語りだした。
「兄貴に好きな人がいない?それは人間を辞めたようなもんだね。人間は、一度は恋をするんだから。ちなみに私は人間辞めたから好きな人は出来た事が無いの。私の頼み、聞いてくれるんでしょ兄貴」
この野郎、何としても俺に話させるつもりか。今まで健一郎ともそういう話題した事無いってのに。よし、ここは俺からも素朴な質問をさせてもらうか。やられてばっかりじゃつまらないしな。
「じゃあ、何でお前はそこまで俺の恋物語について知りたがるんだ?」
ちょっと優位に立っているような口ぶりで志乃に聞いてみると、志乃は苦笑いしながら俺に言葉の力を見せ付ける。
「兄貴の乳臭い恋話が死ぬほど聞きたいだなんて、一っっっっっっ言も言ってないけどね」
やられた。そして恥ずかしい。
かくして、俺は明日の朝十時から機材が届くまでの間、志乃と一緒に『俺だけの』恋バナをする事になったのである。……まぁ、志乃の機嫌が戻った事には安心したよ、本当に。
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