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クール=ビューティー
第二章
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も関西弁が出るのである。関東であっても関西弁がよく聞かれるのはこのせいである。とりわけ東京ドームでの阪神のゲームではそうである。
「ですから別に気にすることないですよ」
「じゃあ」
「はい」
 敦子はにこりと微笑んできた。
「誰だって方言はありますから」
「そうだよな」
 男達もそれに頷いてきた。
「俺はまあ神奈川生まれだけれどやっぱり」
「俺も千葉だけれど」
「ほら、同じなんですよ」
「九州でもそれは同じなのね」
「私はそう思いますよ」
 敦子はにこりとした笑みのまま述べる。本当に優しい顔になっている。
「ですから」
「わかったわ」
 ここまできてやっと沙代子は頷くことができた。
「そうよね。誰だって」
「そうですよ。それどころか」
「それどころか?」
 敦子の言葉に顔を向けた。その時漂ってきたつまみの焼き餅の匂いが何故か彼女をイメージさせた。それは彼女が新潟生まれだからであろうか。ふとそうしたイメージを感じたのである。


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