マクロスF
0704話
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だろうに。
「ギリアムがいればな」
小さく呟き、首を振って忘れる。確かに新統合軍時代からオズマと付き合いのあるギリアムがここにいれば、多少はオズマの気も紛れたんだろうが、既にギリアムはいない。そうである以上はそうやって過ごしていくしか無い訳で。
「ま、ギリアム以外にもオズマの話を聞ける奴はいるんだし、そっちに期待するか」
ブリッジにいる筈の黒人アフロの姿を思い出しながら、俺もまたオズマの後を追ってシャワー室へと向かうのだった。
「……で、何で俺がここにいるんだ?」
S.M.Sの食堂。シャワーで汗を流した後でボビーにオズマの事を頼んだまでは良かったんだが……何故か俺も引っ張られて一緒に食堂へと連れてこられていた。
いや、どのみち何か軽く食おうと思っていたからいいんだが、オズマの担当は俺じゃなくてお前だろうに。
「あらん、同じ小隊なんだから野暮な事は言わないの」
パチリ、とウィンクをしてくるボビー。
本来であればこの手の奴とはあまり親しくなりたくはないのだが、ボビーはオズマ以外に対してその手の視線を向けていないし、オズマにしてもそれを承知した上で友人として付き合っているらしい。ニュアンスがちょっと違うかもしれないが、節度を持った付き合いをしている。それ故に、俺もまたボビーとはそれ程違和感無く付き合う事が出来ていた。
ともあれ、そんなボビーの様子に小さく肩を竦めてからサンドイッチを口に運んでオズマへと視線を向けて話を促す。
そんな様子に、これ以上は隠していても無駄だと理解したのだろう。オズマはコーヒーに手を伸ばしながら、小さく溜息を吐いて口を開く。
「ランカがな、歌手への道を歩み始めたんだ」
「あら、ランカちゃんが?」
「ランカ……ってのは、確かオズマの妹だったよな? お前が入院した時の戦いで俺やアルトと一緒に待避壕に閉じ込められた」
そう言えば、シェリルがランカに注目していたな……と、アイランド8で一緒に遊んだ時の事を思い出して呟く。
ちなみにイヤリングに関しては、既に忘れ物の部署から回収して手元に……より正確には空間倉庫の中に収納済みだ。後は、明日のさよならライブでシェリルに返すだけなんだが……妙に嫌な予感がするんだよな。念動力がどうこうではなく、俺の直感というか、長年の戦いの経験によるものだが。
「で、何で急に? 歌手に関しては、ミス・マクロス・フロンティアに出たのも許せなくて喧嘩したって聞いたが?」
俺がシェリルとアイランド8に行ってカジノで儲けまくったあの日、俺以外のスカル小隊メンバーは色々と大変だったらしい。ランカがミス・マクロス・フロンティアに出たことにより通っていた高校を停学になり、それで言い争いになって出て行ったのをオズマが
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