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東方大冒録
幻想郷の希望、幻想入り。
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れる?」
「……あぁ。現物見せられたら、認めるしかねぇな」
「ありがとう、零君。さて、これからが本題なんだけど」
「その前にちょっといいか?」

早速本題を話そうとする紫を暗基は止めた。

「今みたくうちの親がまた来ないとも限らないから、場所を変えたいんだけど、いいか?」

ということだった。その都度母親が来て話を中断するのも嫌だと暗基は思ったのだ。すると紫は、

「……、うふふふふふ!!」

突然笑いだした。

「な、何だよ突然笑い出して!? 気味悪……あっ、ごめん」
「あら、ずいぶんひどいことを言うのね……。さすがの私もちょっと傷ついたわよ……」

思ってしまったことを思わず口に出してしまった。
しかし紫は、口ではそんなことを言っているが、実際のところ、「いつもだし慣れてるわ」と顔が言っていた。そこは突っ込まないことにする。そんなことよりも、暗基は紫が突然笑ったことが気になった。

「どうして笑ったんだよ?」

暗基が聞くと、紫は開いた扇子で口元を隠し、妖しい目つきで暗基を見ながら言った。

「そう言うのなら、黙って幻想郷に来ていただいたほうがいいじゃない、と思っただけよ。ごめんなさいね」
「……、は?」

紫の口からなんか、聞いてはいけない言葉を聞いた気が……。

「げ、幻想郷に、行く、だと?」
「えぇ」
「おれがか?」
「えぇ」
「なぜそうなる?」
「その理由をこれからここで話そうと思ったんだけど、お母様にたびたび来られるとまずいんでしょ?」
「いや、それはそうだが……」
「だから、直接幻想郷に来ていただいて、お話しようと思っていたのだけれど……、いやかしら?」
「……」

正直暗基は返事に困った。
軽い返事で「行く」といった場合、自分はこの世界から忘れ去られるのではないか、もう二度とこの世界に戻ってくることができなくなるのではないか。
だがもし仮に「行かない」といった場合。ひょっとすると他の東方二次創作作品の中にある、「外来人を呼んで幻想郷を救ってもらう」的な展開だったとしたら、おいしいポジションをいただけるのは確かなのだから、そのチャンスを捨ててしまうことになってしまう。

「どうすればいいんだ……」
「……、そうね……。これなら、だいぶ決心が固まるんじゃないかしら?」

すると紫は暗基に一枚の写真を渡した。暗基はその写真に写っている人物をみて、驚愕した。

「こっ、これ……!!?」
「やっぱりそうだったの……。そう。その写真の人物は、暗基優理亜(くらきゆりあ)。貴方の死に別れのお姉さんよ」

その写真に写っていたのは、暗基の5つ年上の姉、優理亜であった。優理亜は2年前に交通事故にあってしまい、命を落としてしまっている。その優理亜の写真を、
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