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機動戦士ガンダム0087/ティターンズロア
第一部 刻の鼓動
第二章 クワトロ・バジーナ
第四節 強襲 第四話 (通算第39話)
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。背中で距離を測ってベイ側の隔壁に設けられたハッチに爆薬を投げつける。無重力の中を空を切って飛んだ爆薬は見事にハッチを穿ち、噴煙を撒き散らした。それをスモーク代わりに通路へと飛び込む。着地と同時に横っ飛びに流れた。煙は直ぐに掻き消え、通路から緑に光るMSの眼が中を窺うのが見えた。巨大な人の顔は禍々しさを隠そうともしていない。
 左側頭部のガトリング・ポッドを斉射する。エアロックが瞬く間に粉砕された。通路にも無惨な弾条痕が刻まれ、機械が剥き出しになり、ショートした機器が火花を散らしている。
「何処のバカだ!コロニーに攻撃するなんて!」
「テストパイロットのメザット少尉だろうさ。着任早々だからな、気張ってるんだろ。お偉いさんの一族だ。関わり合いにならない方がいいぞ」
 コロニー公社の役人だろうか、がなる声が響く。諭しているのは年配の同僚の様だった。ノーマルスーツ姿のシャアを見つけると誰何の声を発した。どうやら、先ほどトリモチで捉えたのはコロニー公社の者だった。消息を絶った同僚を探しに来たらしい。
 拳銃に弾はまだある。が、ここは振り切る方が得策と断じた。コロニー公社の人間ならばシャアが遅れを取ることはない。幸いなことに、シャアの使った侵入路は無事である。
 牽制に二発。跳弾を恐れて二人が躊躇する。その隙に通路を一気にハンドジェットで翔け抜けた。体を入れ替えて側道に跳ねる。燃料の切れたハンドジェットを捨て、最後のエアロックに爆薬を投げつけた。
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