第九十二話 雷刃
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「ここが冥界でも有名な滝【アクエリア】か。それにしても【ネヴァン】か・・・たしかケルト神話に登場する三人の勝利の女神の一人の名前だったような」
闇慈はサーゼクスから手紙を受けるとすぐに準備をしてこの場所に赴いた。
この場所は、雄大で幻想的な巨大な滝が流れている所で冥界でも有名な場所だった。例えるなら現代のアメリカとカナダの国境にそびえる【ナイアガラ】のような場所だった。
しかし今回は闇慈一人ではなかった・・・
「・・・どうして小猫ちゃんが居るの?」
「それは勿論、先輩が心配だからです。魔具を手に入れるためにこのアクエリアの裏にある遺跡に行くのでしょう?私も先輩の役に立ちたいんです」
どこから嗅ぎ付けたのかは分からないが闇慈の隣には小猫が猫又の状態で尻尾を揺らしながら闇慈の隣に立っていた。本来なら闇慈は心強いと感じ、一緒に来てくれと頼むかもしれないが魔具の入手の試練は半端ではないものと以前のアグニ&ルドラの時に痛いほど味わったため、少し顔をしかめた。
「小猫ちゃん。これから行く所は半端じゃない強さを持つ、敵のいる所だ。もしかしたら君をカバー出来ないくらいかも知れない」
「それなら尚更一人で行かせる訳には行きません。先輩だけ傷つくのは見てられません。それに私だって強くなったんですよ?甘く見ないで下さい!!」
(しまった。余計に小猫ちゃんのやる気に火を付けちゃった・・・火に油だったな)
闇慈は恋人を思う気持ちで小猫に言い聞かせようとしたがそれが逆に小猫のやる気を付けてしまうと言う逆効果に変わってしまった。こうなってはどうしようもないと感じたのか闇慈は小猫に無謀なことはしないと約束させ、滝の裏側を通り、遺跡の中に入っていった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「やっぱり小猫ちゃんと一緒だったら前より楽に来れたよ、ありがとう」
「どういたしまして。でも闇慈先輩も流石です」
遺跡の探索を初めて一時間後、闇慈と小猫は最深部と思われる場所に来ていた。
道中は敵や罠が張り巡らされていたが闇慈の全てを見通す【真紅の魔眼】と小猫の猫又としての優れた嗅覚を元に罠を掻い潜り、敵もお互いをカバーし合いながらあまり傷を負わずに倒していった。
「小猫ちゃんは近距離タイプのインファイター。だから僕が援護に回れば、小猫ちゃんも安心して自分の戦闘に集中できたみたいで良かったよ」
「闇慈先輩のシャドゥ・ルーラーで敵を縛り、私が敵の剄を付く。素晴らしい作戦でした、闇慈先輩」
「どういたしまして。そしてここが最深部みたいだ・・・っ!?」
闇慈の言葉を言葉を遮り、二人の背後から無数の蝙蝠が飛んでくるとそれが一つに集まっていく。そしてその中から赤い髪で上半身が半裸の状態の女性が出てきた。
闇慈は慌て
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