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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
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主戦力や女子供、怪我人などが乗っている空中城塞。その上空に、突如ヒビが入った。
その亀裂は甲高い音を鳴らして響き渡り、城塞の中に待機していた主戦力の視線を集めた。

その様子を見て、クロアは主戦力全員に向けて叫ぶが・・・警戒するだけで、すぐにそれに対応できるわけではない。

 破裂する空間。舞い落ちる粒子の羽。現れるのは、蒼と紅、純白の装飾で身を固めた人影。
 そう、とある少女のストーカーをしていた、とってもキモいその人・・・マクスウェルである。

 魔王マクスウェルは出現と同時に弓形に体を反らし・・・言語野を失ったように、もはや知性すらなくなってしまったかの如く、叫ぶ。

「―――GEEEYAAAAAAAAaaaaa!!!」
「うるさい!」

そして、出現したマクスウェルを、いつの間にかそこにいた湖札が本気で殴る。

『・・・・・・はぁ!?』

湖札がマクスウェルを殴るまで誰もそこにいることに気付けず、さらにはあっさりと殴ったことで城塞の中にいた人間が同時に疑問の声をあげた。

「はぁ・・・全く、統合してためしにアクセスしてみたら、まさかこのタイミングで来るなんてね。思ってもいませんでしたよ。」
「GE・・・・・・RE・・・・・・!!!」

湖札が話しかけても、マクスウェルにまともな反応は見られない。
それどころか、ギチギチと音を立てて軋みをあげている姿から、正気でないことは明らかに分かる。

「はぁ・・・完全に壊れてる。そこまで壊れるなら、いっそ全部壊れてから来ればよかったのに。」

湖札はそう言いながら陰陽装束を展開し、殴り飛ばされてから動く気配のないマクスウェルに向けて瘴気を放った。
普通であれば死へと向かう、ここまで壊れているマクスウェル相手であれば一瞬で死んでもおかしくないが、それでも死んでいないだろうと、湖札は確信していた。

「GE・・・・・・RE・・・・・・WE―――WEEEeeeeLAAAAaaaa!!!」
「人違い!それと、貴方はここで死ぬんだからもう二度と会えないよ!」

二本の足で立ち上がったマクスウェルは口が裂けるのではないかという位に獰猛な顔で突っ込み、湖札はカウンターで拳を放つ・・・ふりをして、空間跳躍で背後に回り込んでいたマクスウェルの顔面を村正で貫く。

「悪いけど、全部無駄だよ。今、青行燈を憑依させてるから。」

湖札の中に封印されている青行燈。これが誕生する際、そこに込められた物語の中に『覚』がいる。
その力を使い、壊れているおかげで単調になっているマクスウェルの思考から次の行動を予測しているのだ。
だからこそ・・・空間跳躍というチート技をもっている相手に対して、湖札は圧倒的有利に戦う。

マクスウェルが空間跳躍をして攻撃しようとすれば、
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