マクロスF
0702話
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、こら! アクセル! あんたいきなり何を!? ……きゃっ!」
俺の行動に目を見開いて怒鳴りつけようとしたシェリルだったが、不意に襲ってきた浮遊感に思わず目を見開く。
スケボーモドキが出来るのはあくまでも跳躍だが、俺の混沌精霊としての力を使えば飛ぶというのはそう難しくは無い。当然、何も無い状況でそんな真似をすれば俺の力が知られてしまうかもしれないが、今の俺とシェリルはスケボーモドキに乗っている。それを考えれば、怪しまれる事は無いだろう。
「うわ、うわ、うわ。凄いわねこれ。……あ」
目を輝かせて視界一面に広がる広大な砂漠の様子を見ていたシェリルが、不意に何かを感じたかの如く動きを止める。そして……
「アクセル! 何か書く物とメモ用紙があったら頂戴!」
「お、おう」
いきなりの剣幕に驚きつつも、数秒だけコントロールスティックから手を離してポケットからペンとメモ用紙を出す。……まぁ、実際にはそう見えるようにして空間倉庫から出したのだから。
「ほら」
「ありがと。いい? あたしを捕まえたままにして絶対に離さないでね」
それだけを言うと完全に体重を俺へと預け、手に持っていたメモへと何かを必死に書き留めていく。
「シェリル?」
「ちょっと黙ってて! 今いいフレーズが頭の中に降ってきたのよ!」
俺に腰を抱かれている事は全く気にした様子も無く……いや、寧ろもっとしっかり抱いて動かないように固定しろとばかりに身体を押しつけてくるシェリル。
その様子に小さく溜息を吐き、シェリルの身体が空中で揺れないようにしっかりと腰を抱きしめるのだった。
そしてシェリルがメモ帳にひたすら文字やら音楽の記号やらを書き続けて20分程。一応環境艦だとは言っても、このまま日の光に当たり続けるのは不味いんじゃないか……そう思って来た頃になり、ようやくシェリルが顔を上げた。
「出来たわ! ……って、あ、あら? ちょっ、アクセル!? あんた何してるのよ!」
「何って言ってもな。シェリルが離すなって言ってたんだろうが。その結果がこの体勢な訳だが……」
幾ら俺を男として意識していなかったとしても、さすがにここまで接触していれば照れが出て来るのだろう。急速に頬を赤くしながら口を開く。
「もっ、もういいから下ろして頂戴! あーもう、何だってこんな辱めを受けなきゃ行けないのかしら。いい、アクセル。こんなサービス……サービス……サービス何かじゃないんですからね!」
照れで頬を赤く染めたままそう告げてくるシェリルに、思わず笑みを浮かべつつスケボーモドキを砂漠へと下ろす。
その時になってようやくおかしい事に気が付いたのか、砂丘に突き刺さっている自分のスケボーモドキへと視線を向けていた。
「ねぇ、アクセル。
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