暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜十一番目のユニークスキル〜
唯一無二の不確定因子
第十五話 覚悟
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しているスキルの効果も相乗して、体を動かせるようになるだろう。アリスは俺が全部飲み干すのを確認すると、立ち上がり、アスナの援護に向かった。だが、数歩走ったところで一度立ち止まり、振り返った。
「・・・・・・無茶はしないでくださいね」
俺の心がドクンとなった。考えていることがわかったのかと一瞬思ったが、それは杞憂にすぎないとすぐに分かった。振り返ったアリスの表情は心配をするものだったから。俺は罪悪感に包まれながらも、不自然にならないよう口を開いた。
「わかってる。早くアスナの援護に行ってやれ」
その言葉を聞いて安心したのか綻んだ笑顔を見せ、アスナのもとに走って行った。それを確認した俺は瞼を閉じた。
(ごめんな、嘘ついて・・・・・・もしも生きて戻れたらなんでもするから)
これからすることはカケみたいなものだ。回復力が勝るか、スキルの毒が勝るか。恐らく毒が勝る可能性の方が高いだろうが、それでもアリスを守るために、あいつに勝つためにはこれしかない。
俺は目を見開き、麻痺が解け始めている右手をポケットにいれ、銀色の液体が入った、小さな小瓶を取り出す。スキルで作りだした非売品のポーションの一種、月の雫だ。このポーションと市販のものとの違いは回復のスピードだ。市販のものはHPを全快させるのに五分程度かかるが、この月の雫はその半分で全快させることができる。まあ、これを作るのに使用する素材は頭を抱えてしまうほどのものではあるが。
俺はその貴重品を迷うことなく一気に飲み干した。すぐに効果が表れる。HPがエクストラスキルの発動状況下でも回復していく。
(後十秒もあればギリギリ使用できる範囲まで回復するな。他にやることはキリトの回収か)
アリスとアスナの方を見れば、ライトの高速の剣技を二人でなんとか耐えていた。あれならもう少しは大丈夫だろう。それを確認した俺はキリトの方に走り出しながら、右手を高く構えた。
「うぉぉぉおおぉおぉ!」
気合を発するのとともにオーラで槍を作り出し、PoHに投げつけた。
「・・・・・・!!」
キリトは背を向けていたので気づくのに遅れたが、PoHはこちらを向いていたので、さすがの反応速度で後ろに飛んで回避する。だが、それは計算済みだ。すぐさまキリトの首根っこを掴み、そのままアリス達の元へ走る。
「うわっ、リ、リオン!? なにすんだ!?」
「いいから来い!! お前のためだ!!」
俺は騒ぐキリトを一喝すると、アリス達に叫んだ。
「二人とも下がれ!!」
俺の声に二人は背を向けたまま頷く。アリスとアスナのHPバーを見れば、二人がかりにも関わらず、すでに五割を下回ってイエロー表示になっていた。あの数十秒でここまで削ったあのライトと言う男に寒気が走
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