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ソードアート・オンライン〜十一番目のユニークスキル〜
唯一無二の不確定因子
第十五話 覚悟
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俺はその姿に一瞬見とれてしまった。だが、すぐに意識を切り替え、アリスに警告した。
「アリス・・・・・・逃げろ・・・・・・」
アリスは、顔を少し左に回し、碧い瞳で俺を見ながら、耳をすまさなければ聞こえないほど小さな声を出した。
「あなたを一人置いて逃げることなんてできるわけないありません・・・・・・私は――――」
最後の方はなにを言ったのか聞き取ることさえできなかった。それでもその中に隠れている感情はしっかりと伝わった。
そしてそれは俺の背中を押すのに十分な力だった。
(・・・・・・今にも泣きそうじゃねえか。俺は何を躊躇してるんだ。またあの時と同じことを繰り返すつもりか!!)
俺は覚悟を決めた後も、キリトが来たから、タイマンならと自分に何かと理由をつけ、逃げていたその足を俺は踏み出した。その先は断崖絶壁、それでも俺は歩を止めない。アリスを守るために、そして昔と同じ後悔をしないために。
次の瞬間、風が吹いた。そしてその風はアリスの横に対をなすような姿勢でライトに細剣を向けた。その主の姿にアリスは頬をかすかに緩めた。
「・・・・・・アスナ」
「私も戦う。いいよね、アリス」
「ありがとう、アスナ」
当然でしょと言いたげな笑みを浮かべ、アスナは敵を見据えた。
ライトは、かすかな笑みを滲ませ、その二人の光景を楽しそうに見つめていた。
「戦乙女のアリスに閃光のアスナ。まあ、暇つぶしくらいにはなりそうだね」
強がりでないのはその悠然とした構えからわかる。ライト自身から仕掛けてくる気配が全く感じられない。策があろうともそれを正面から叩き潰してやると言った態度に見えた。怒りを覚えるが、今はこの方が好都合だ。
「アリス、アスナ。20秒でいい。時間を稼いでくれ、俺に一つ策がある」
俺は二人の影に隠れながらアリスとアスナに小声でそれを伝える。それに加えもう一言。
「それとアリスは解毒してからで頼む、その間は一人になるがいけるか、アスナ?」
二人は無言で頷き、一瞬お互いに視線を交わすとアスナはライトとの距離を瞬時に詰め、体を右方向にきゅっと捻る。
「シッ!」
短い気合いとともに、閃光の如き速度で右手をまっすぐ突き出した。それが開始のコングのようにそこから高速の剣戟が繰り広げられる。
その間に、アリスは右手でポケットから解毒結晶を取り出そうとする。が、俺はそれを止めた。
「結晶は使えないんだ、悪いけどポーションで頼む」
一瞬なぜ? という表情を浮かべるが、何も聞かずに左手をポーチに持っていき、解毒ポーションを取り出すと、そのまま飲ませてくれた。流れ込んでくる妙な味をした液体は少しずつ体の痺れをとっていく。
後10秒もあれば俺が取得
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