第二十話 新生
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カァーーン!
フリー打撃で打った低いライナーが、フェンスを越えていく。権城は自分の打球を自画自賛気味に目を細めて見つめた。冬の間の地道なトレーニングが実って、権城のスイングはかなり鋭くなっていた。トレーニングといっても週3だが、むしろ休養がしっかりとれていた分、体の成長に結びついたのだろう。
カァーーン!
カァーーン!
権城の隣のゲージで打つ譲二と、2年生の坊月彦なども大きな放物線で柵を越す。最近は哲也や良銀太などでも柵を越すようになってきている。紅緒以外にもホームランを打てるバッターが揃い、とんでもない重量打線が出来上がりつつあった。
「さすが、早く仕上がっているな」
「そうですね。でもまだまだ、姿坊っちゃまは打てないでしょう。」
ここまで充実してきている戦力に、4月から加わろうとしているのは、新道姿をはじめとした、ゴールデンエイジ。中学から硬式野球をしていた連中である。
「それは買いかぶりすぎだよ、タイガー。」
ジャガーとは対照的なショートカット、眼鏡をかけたもう一人の自分のメイドに微笑みながら、姿は先輩達の練習を見ていた。
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