第7章:過去から未来への歴史
第12話:基本的には目出度い事柄
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」
クリフトSIDE END
(気球)
アリーナSIDE
よかった……
やっとクリフトにも笑顔が戻ってきた。
リュカには感謝してもし尽くせないわ。
私、クリフトが大好きだし……彼と一緒だったら、王族である事を捨てても構わない!
お父様が私達の仲を反対するのであれば、私はクリフトと主にサントハイムを出て行く覚悟もある。
でもそれは、全てにおいてクリフトが受け入れたら……いえ、幸せだと言ってくれたならだ。
私と結婚するより……私との子供を育てるより、サントハイム王家の家臣として安寧な人生を選びたいというのなら、私は無理強いをする事が出来ない。
子供が出来た事を聞いてから、すっと落ち込んでたし……凄く不安な気持ちになってたけど、リュカのお陰で吹っ切れてくれたみたい。
「ねぇリュカ……もし生まれてくる子供が男の子だったら、“リュカ”って名前付けても良い?」
私はこの雰囲気をチャンスと思い、思い切って無茶なお強請りをしてみる。
きっとステキな子に育つはずだから。
「ダメ」
……っておい!!
この流れで『ダメ』って言うか普通!?
「な、何でよ!? 何でダメなのよ!!」
「だって……アリーナに似たら、きっと頭のネジが足りない子になりそうだし、クリフト似だったら、弱そうな子になりそうだし……『リュカ』って綺麗で良い名前だからダメ。勿体ない」
「おいぃぃぃ!! 頭のネジが足りないって何だ!? ぶっ飛ばすぞコノヤロー!」
「そうですよ、弱そうとは失礼すぎます!」
リュカの発言に腹立つのもそうだが、横でウルフが大笑いしてるのがもっと腹立つ!
「頭のネジ足りないだろ。そんな名前なんて勝手に付けちゃえば良いんだから、わざわざ許可を求めるなんて……僕とは二度と会わないんだよ。勝手に付けたモン勝ちでしょ?」
それって、勝手に名前付けちゃって良いって事?
「それにクリフト。先程までのお前の態度……弱そうと言われても文句言えないだろ。もうどうにもならない事でウジウジ悩み続ける男が、強そうに見えるわけねーっての!」
た、確かに……思わずクリフトと見詰め合い、互いに笑ってしまった。
リュカの言う通り、今更悩んでも何も変わらないのだし、強気で押し通した方が何か良いよね。
クリフトに抱き付き眼下に目を向けると、そこには我がサントハイム城が迫ってきてた。
きっとクリフトと一緒に幸せな人生を歩めると、私は今確信した。
だから笑顔でお父様に会おうと思う。
何も悪い事はしてないのだから!
アリーナSIDE END
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