暁 〜小説投稿サイト〜
東方魔法録〜Witches fell in love with him.
42 助言〜She isn't a person whose love is insane.
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いるだけであって…。
友達って何をすればいいの…?

「それはね?」
「ひぁ!」

『口』だけが突然私の耳元に現れ、囁いた。いきなり耳元で囁かれて、その吐息の熱さやこそばゆさに驚いた。

「ごにょごにょ…」
「……!そっ、そんなの私には///」
「いいから。彼ともっと仲良くなりたいんでしょ?」
「!!」

私は…もっと明希と仲良くなりたい…?

言われてみればそうかもしれない。自分ではわからない内に明希と仲良くなることを望んでいる。
他人に言われて気付くなんて…。

「でも…。それで本当に明希と仲良くなれるの?」
「少なくとも貴方のことを確実に意識させることが出来るわね」
「…わかったわやってみる」
「そ。それじゃあ、頑張ってね〜」

言うだけ言って『口』はおろか、濃い妖力が何事もなかったかのように消えた。

でも、私の胸にはそんな疑問より明希のことで一杯だった。














「お邪魔するわ」
「あ、アリスいらっしゃい」

翌日、私は助言?を実行するために紅魔館にやってきた。
門番の中国人が私のことを覚えててくれて、顔パスで紅魔館に入れるのはちょっとvip気分。外の大きな門から図書室までの道のりは二度目にして完璧に覚えている。今回も前回同様、アポなしできたけど明希は快く迎えてくれた。

明希は読みかけの本に栞を挟み、椅子からたって出迎えてくれた。

「どう?人形調子は。本は参考になるかな?」

い、言えない…。明希のことが気になってそれどころじゃないなんて…。

「え、ええ。とっても参考になるわ」

気が引けるけど、まずは助言の布石を…。

「昨日はあまり眠れなかったわ」
「そっか、あんまり夜更かしするなよ」

そう言って明希は椅子の場所に戻り、再び本を読み始めた。

私は本を選びに一度、本棚に一人で向かった。
大量の本棚は死角を生み出し、同じ空間にいながら大きな音を立てなければ誰にも気付かれることがない。

「ふぅ…。落ち着くのよ私」

一度落ち着いて作戦を思い出しましょう。
今回の目標は助言?に従い明希に自然に密着すること。これで仲良くなれるのかは些か不明瞭だけれども、意識させることが出来るとアイツは言ってた。自分が近寄るよりも近寄らせた方が簡単に仲良くなるとか。

まず、自然に明希に密着する布石として自分が寝不足だと言っておく。言った手前、緊張していたら駄目ね。眠そうな雰囲気をしていないと。
次に明希の隣に座って本を読む。現在はその本を取る段階だ。明希の隣に座った時にまた本を逆さにして読まないように気を付けないと。
最後に、うとうとするふりをして寝たフリで明希の肩に頭を乗せる。アイツいわく完璧らし
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