暁 〜小説投稿サイト〜
東方魔法録〜Witches fell in love with him.
42 助言〜She isn't a person whose love is insane.
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「……誰なの?出てきなさい」
私は帰ってきて自宅のドアを閉めると、紅魔館の時から時折私を見ていた何者かに向かって言った。
何故だか解らないけどコイツは私を見ていた。始めはフランによるものだと思っていたけど違った。紅魔館を出てから帰宅するまでにも視線を感じた。それも濃い妖力と共に。視線、濃い妖力。どちらも私に向けられたもので、図書室の時には私しか感じていなかったようね。まるで私だけ気付かせるように。
「あら。鋭いのね」
声は私の家の奥(・)からした。私はこの家に一人で住んでいる。今帰ってきたばかりで誰も家の中に入れたりはしていない。それなのに声は奥から聞こえた。どうやって家の中に入ったのかしら。
「何を白々しい。私にわざとらしくしてたじゃない。アンタ何者?どうやって家に入ったのかしら?」
「無論、貴方の後をつけたのよ」
「それはそうだろうけど…」
会話が微妙に噛み合わない。答えてないようで答えになっている。ハッキリしてほしいわ…
まあ、それはいいわ。図書室でも視線を感じたもの。たぶん、コイツは建物の中に誰にも気付かれずに侵入する能力を持っていると思う。
「はぁ。で?貴女の目的は何?」
「私、面白そうな藪はつつかずにはいられないの」
「藪をつつくとどうなるのかしら?」
「面白いものが飛び出るのよ」
聞いたこと無いわね。異国ではつつくと良いものが出るという諺になるぐらいだから縁起のいいものなのかしら?
「で、その異国の妖怪が何の用?私は最近は急が……」
「明希・ヘルフィ・水原。貴方はどう思う?」
「ファッ!?///」
な、な、なんでいきなり明希の名前が出てくるのよ!!それにど、どう思うかなんて!!!
「ふふ、面白いわね。もう一度聞くわ。どう?」
「うぅ…、あ、明希はカッコいいし初めての友達で…最近は特別な人だと…思う…」
思うと言ったあたりは口を窄めながら言って声が小さくなっていた。
不意打ちのように突然明希のことを問われて、頭の中が真っ白になって顔が熱くなる。疑うという心は何処かに吹き飛んで、会話の主導権を相手に握られて、よく考えれば教える義理もないことをしゃべってしまった。
「ふーん?特別ねぇ…それだけ?」
依然、声だけが聞こえる。だけど、この声音からして相手の顔がニヤニヤしているのが目に浮かぶ。
「わ、わからない…」
わからない。そう。わからないの。最近自分がどうしたら良いのかわからない。何もかもが初めて尽くしの他人との関わり合い。今はただ図書室で本を読んでいるだけ。
でもそれって友達とすることかしら?確かに友達だから図書室に入れているけど…。本なら一人でも読むことは出来る。本が持ち出せないから紅魔館で読んで
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