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ネギまとガンツと俺
しん・最終話「ネギまとガンツと俺」
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 ――ははっ、あいつらしくない。

 なぜか、体が力を取り戻した気がする。




 ――最期の仕上げだ。



 
 わざわざ立ち上がる必要は無い。地に腰掛けたまま、左腕でどうにか持ち上げることの出来たZガンを左足の膝に乗せて角度を調節。ロボに向けた。




 ――ロボが無数の銃口が生えた両腕をこちらに向けた。いや、よく見れば口からも大きな銃身、というか砲身が生えている。




 トリガーを引いた。あまりの反動に足の骨が砕け、腕に関しては肩の骨が外れておかしな方向を向いた。




 銃口が火を噴いた。そのあまりの光量に、目がやきついた。




 エヴァの魔法がどうなったかを俺は何度もこの目に焼きつけていた。だから、Zガンそのものが効かないことは既に分かっていた。

 ならば、なぜZガンを放った? そう問われれば、俺は当然こう答える。

 止めを刺すため、と。

 確かに、エヴァの魔法でさえ通らなかったロボの壁だがあの壁の力は全て下に流れていた。

 何をやっても無駄なことはわかる。

 多分貫通力のないXガンを何発撃っても地面に落とされることになる。Xライフルでも無駄。Zガンの真下に潰す力とて、上手いこと下に流されておしまいだろう。

 Yガンも同じ。

 だから、実質に効果的な攻撃手段はガンツソードのみ。

 それも、しっかりと振り切る力でなければ致命傷を与えることは出来ないだろう。といってもガンツスーツの効果が切れている今の俺ではそんな力を振り絞ることは不可能。というか寧ろあのボロボロの状態で、刀身が伸びた状態のソードを振れたことが奇跡だ。あれがいわゆる『火事場の馬鹿力』というやつかもしれない。

 致命傷を与えられなかったソードはしっかりと奴の首に切り込みをいれ、さらにはその刀身を首に残した。

 そこにZガンを撃てば……結果は自明の理だ。

 Zガンの圧力がロボに通らなくても首に残ったソードには通る。ソードはアイツの体ではないからだ。

 もちろんこの推理は推測の域を出ていない。俺が思うに分の悪い賭けだった。

 それでも、推測は正しかったようだ。

 つまり――。




 ふと、思った。

 もしももう一度やり直せるとして。

 俺は強くなった。その結果が今。

 相手を殺すことに成功しかけている。だけど、確かに、俺は弱くなった。このまま死ぬことになるだろう。

 それでも、きっと。 

 俺はきっと――
 


 また弱くなることを選びたい。また、この道を進みたい。彼女達と共に、ほんの少しだけでいいから。

 楽しかったこの道を――



 ――みんなと、歩き
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