マクロスF
0701話
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をお願い」
「畏まりました。少々お待ち下さい」
小さく頭を下げて去って行くマスターを見送り、早速とばかりにシェリルが俺の方へと視線を向けて来る。
「ねぇ、アクセル。今日呼んだ理由なんだけど……」
そう言いながら、右側の髪を掻き上げるシェリル。その耳にはイヤリングが付けられている。これは……どこかで見た覚えがあるな。
「見覚え、あるでしょ?」
「確かに見覚えはあるけど……どこで見たんだったか」
シェリルの顔を見ながら記憶を辿り……
「ちょっと、間違い無く見覚えはある筈よ。実際グレイスの視覚には残ってたんだから」
「視覚? えっと、ちょっと待ってくれ。んー……ああ、そう言えば。うん、あったあった」
そう、シェリルのコンサートでバジュラが襲ってきた時の戦闘終了後に、俺の機体を整備していたルカからコックピットの中にあったってのがこのイヤリングだった筈だ。なるほど、EX-ギアを使ったアクロバット飛行でシェリルが落ちそうなって拾い上げた時にイヤリングが外れて引っ掛かってたのか。
……それを考えれば、よく無事だったよな。あの時は機体に乗り込むまでは色々とEX-ギアで動いていたってのに。
「どうやら思い出したようね。それで、あたしのイヤリングはどこにあるのかしら?」
「あー、確か落とし物としてS.M.Sの部署に預けたと思うから、恐らくそっちじゃないか?」
「……じゃあ、早速電話して確認して頂戴」
「今からか? いや、まぁ、いいけどよ」
シェリルの必死な様子に首を傾げながらも携帯を取り出してS.M.Sへと連絡を入れる。だが……
「悪い、担当が今日は休みみたいだ」
「ちょっと! それは無いでしょ! そこにあるって分かってるんなら、取りに……いえ、いいわ。あたしが直接出向くから」
「待て待て待て。何だってそんなに急いでるんだ? 明日には出社してくるんだろうから、その時に俺が受け取ってお前に返すよ」
「……時間が無いのよ」
俺の言葉に、物憂げな溜息を吐きながらそう告げる。どうやら訳ありらしいな。
「お待たせしました」
その言葉と共に、サンドイッチとピザトーストが俺の前に、シェリルの前には紅茶がそっと差し出される。
「イチゴパフェに関しては、食後にお待ちしますがよろしいですか?」
「ああ、そうしてくれ」
「では、ごゆっくりどうぞ」
優雅に一礼して去って行くマスターを見送り、サンドイッチに手を付けながらシェリルに話の続きを促す。
「で、時間が無いってのは?」
「……来週には、ギャラクシー船団に帰らなきゃいけないのよ」
「……なるほど」
考えて見れば、ライブツアーとしてフロンティア船団に来た以上は自分の故郷であるギャラクシー船団に戻るのは当
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