暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第2章 滅殺姫の憂鬱と焼き鳥の末路
第35話 調教
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「あの、ライザー様はいつもこの時間まで寝ているんですか?」

 ライザーを起こす前に取り敢えずご両親に聞いてみた。

「ライザーは何か出席せねばならない行事などがない限りいつも好きな時間に起きておる。大体は昼過ぎに起きてくるな」

 甘いにも程がある。大の大人が平日に昼過ぎまで寝てるのが普通とか……。

「あなた達はライザー様を起こそうとは思わないんですか?」

 今度はライザーの眷属の人達に聞いてみた。

「私たちは基本ライザー様が起きられるまでこの部屋で待機している」

 その私の問いに答えてくれたのは騎士(ナイト)のカ……カラーテープ? ……うん、もうここまで来ると絶対違うわよね。後でちゃんと皆の名前聞いておこう。とにかくその騎士(ナイト)さんが答えてくれた。親が親なら眷属も眷属ですか。皆揃いも揃って甘すぎる。これはもう何を聞いても私の求めるような答えは返ってきそうにないわね。もうさっさと起こしますか。

「ライザー様を起こそうと思っているのならやめておいた方がいい」

 私がライザーを起こそうとライザーの肩に手を伸ばすと先ほどの騎士(ナイト)さんが声をかけてきた。っていうか起こさない方がいい? そうは言うけど……

「起こさないと話が進みませんし……」

「……忠告はしたからな」

「?」

 どういうことだろう? まあ起こしてみたら分かるかな? では早速。

「ライザー様、朝です、起きてください。ライザー様」

 私はそう言いながらライザーの肩を揺さぶってみた。

「う゛ぅ……」

 けど全く起きる気配がないわねこの男。しょうがないので先程より強く揺すってみる。すると

「う゛ぅ……うるさい!」

 と言って目をつむったままこちらに手を向けて……って!?

「きゃっ!?」

 こちらに向けて手から火炎を放ってきた!? ぎりぎり避けたけど今の当たってたら大火傷よ!? 何考えてるのこいつ!? 寝ぼけてるにも程があるでしょ!?

「火織様!?」

「火織くん!」

 その様子に驚いたグレイフィアさんとフェニックス卿が慌ててこちらに駆け寄ってくる。 

「すまない火織くん、あらたかじめ説明しておくべきだった。ライザーは無理に起こそうとすると寝ぼけて攻撃してくるのだ。君の声で起こせばそんなことはしないと思っていたのだが……」

 な、なんてはた迷惑のやつ。

「火織様、こちらを向いてください。前髪の先が少々焦げてしまっております。不自然にならないよう切り取りますので」

 え? ……あ、ほんとだ。ちょっと焦げちゃってる。ふ、ふふふふ。髪は女の命って言葉、この男は知ってるかな? どうやら優しく起こすようでは生ぬるいようね。

 
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