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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第2章 滅殺姫の憂鬱と焼き鳥の末路
第35話 調教
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方向に。これはわずかばかりだがその礼だ」
そう言ってフェニックス卿は小さな小瓶を私に2つ手渡して……ってこれって!?
「こ、こんな高価なもの頂けません! 私はこれに吊り合うようなことは何も! それに私たちはゲームをするのに!」
「いや、受け取ってくれたまえ。君はたいしたことをしていないと思っているようだが……私達にとってはこれでは足りないほど君には感謝している。是非ともこれを使って勝ってくれたまえ」
そ、そこまで感謝していたとは。私としては悪ガキを躾けるくらいの感覚だったし、いくら手を出しても大丈夫なもんだから正直そこらの悪ガキよりよっぽど楽だったんだけどね。
「……ありがとうございます。これは大事に使わせて頂きます。それからご期待に添えるよう頑張ります」
そう言って私はフェニックス卿たちに頭を下げた後グレイフィアさんと共に屋敷から合宿している山荘へと帰っていった。
「ただいま〜! ってうわっ!?」
あの後山荘の玄関の前でグレイフィアさんを見送った私は元気よく挨拶しながら帰ってきたんだけど、そんな私の目に飛び込んできたのは……ほとんど半裸と見間違うばかりに服がビリビリに破け、体も傷だらけになって突っ伏している部員の皆とその中を半泣きになりながら治療して回っているアーシア、そしてそんな中で我関せずといった感じでアニメに見入っている龍巳と白音というカオスな状況だった。っていうかこの時間は試合映像見てるはずの部長まで突っ伏してるし、イッセーの倒れている場所には多分鼻血で出来たであろう血溜まりまであるわね。なんなのよこれ?
「龍巳がちょっと気合入れすぎた修行しちゃったにゃん」
呆然としていた私にエプロン姿の黒姉が話しかけてきた。
「この3日間ずっと?」
「うん」
「……明日はちょっとお休みにしましょうか。さすがにもう限界でしょ」
「やっぱりそう思う?」
思うわよ。これはちょっとやりすぎ。
はぁ……まあその、何というか……ご愁傷様。
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