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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第2章 滅殺姫の憂鬱と焼き鳥の末路
第35話 調教
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「あ、その点はご心配なく。さすがに容赦なく斬り捨てるのはフェニックスだけです」
「っておいちょっと待て」
「何ですか、ライザー様?」
ライザーがなにか文句があるのか声を上げたので私は満面の笑顔を向けてみる。
「っ! ……なんでもない」
「そうですか、では話を続けますね?」
うん、昨日今日としっかり教育したおかげで聞き分けは良くなったわね。思ってた以上の進歩だわ。
「ちょっと待ってください! フェニックスってもしかして私も入っていますの!?」
あ、今度はレイヴェルが反応してきた。
「はい、もちろんです。レイヴェル様も眷属としてグレモリー家にいらっしゃいますし、ライザー様と同じフェニックスでしょう?」
「……お兄さま、私眷属やめていいかしら?」
「ってちょっと待てレイヴェル! 俺を見捨てるのか!?」
「元はといえばお兄様の自業自得じゃないですか!」
「なんだとう!?」
あらら、なんか兄弟喧嘩が始まっちゃった。でも時間がないしそろそろやめてもらえるかな?
「2人共お止め下さい。この件はフェニックス卿も了承済みです。ですから2人共席にお戻りください」
と、注意してみるけど
「そもそもお兄様は!」
「それを言うならお前だって!」
「……」
ズババンッ!
「席にお戻りください」
ニコッ
「「……はい」」
ライザーとレイヴェルは素直に席に戻ってくれた。兄弟揃って聞き分けがよろしくて大変結構です。
「先程も申し上げた通りこの件はフェニックス卿もご了承してます。それからレイヴェル様、あなたはライザー様と違い普段の振る舞いは貴族として模範的であるため滅多なことでは斬りかかったりしませんのでご安心下さい。いつも通り振舞っていればよろしいのです」
「わ、分かりましたわ」
「よろしい、ではこの2日間皆さんを観察して見つけた問題点を上げながらまずは一般常識について教えていきます」
「待ちなさいよ、私達だって一般常識くらい『ズバンッ!』ひぃっ!? き、斬りかからないって言ったじゃない!」
「ええ、別に肌は1ミリたりとも傷つけていませんよ?」
そう言った瞬間食って掛かってきた
兵士
(
ポーン
)
のシュリヤーさんの前髪が2、3本ハラハラと机の上に舞った。あ、このシュリヤーさんも祐斗が早々に撃破した
兵士
(
ポーン
)
の1人ね?
「では授業を始めてよろしいですね?」
「は、はい」
というわけで火織先生の一般常識&グレモリー家しきたり講座は昼休憩を挟みつつ日が暮れるまで行われた。皆最初以降は静かに、そして真面目に授業を聞いてくれたからとてもはかどったわ。
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