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緋弾のアリア 夢見る夜の物語
プロローグ
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そしてなんとかどける。
「はぁ」
「ご、ごめんなさいです。」
少女はおどおどしながら謝罪する。
服装はフードを被っているが裸足でどこからか急いで出てきたらしい。
「別に大丈夫だよ。でも、どうしたの?」
「は、はい。少し急いでまして、前をよく見ないで走ってしまいました。」
「そうなんだ。」
少女が走ってきた方向から足音が聞こえてくる。足音の大きさや、早さからして何かを追っている。
そして姿が見え始めると
「いたぞ」
「早く捕まえろ!」などと聞こえてくる。
「あぅー、来ちゃいました」少女は怯える。やはり彼らの狙いは彼女。
逃げようと考えるも囲まれてしまった。
「手間とらせやがって。」
「お前がいねーとビジネスが成り立たないだから、おとなしく捕まれ」
「おい、ガキ。そいつを渡せば幸せな生活に戻れるぞ。」
「はぅ」
「はぁ、困った人は助けろね。」
ため息をついて制服の武貞バッチを見せながら。
「武貞だ。理由を聞かせてもらおう」
「余計なことは聞くな。と言われねーとわかんねえかな?」
リーダーらしき男が殺気を出しつつ言う。注意すべきはこいつかな。
「そうはいかない。彼女は明らかにお前達から逃げようとしている。それなのに素性のわからない奴らに渡すのは常識的に無理だろ。ついでに武貞からの質問なんだから、ちゃんと答えろよ」
そう言いつつ左手でそっと少女の手を握る。
「は、はぅ」
「確かにお前の言っていることは正しいが、答える義務はない。渡さないようだから実力行使させてもらう」
そう言うと男の部下たちがそれぞれ構える。俺は少女の耳元に顔をよせそっと囁く。
「目を閉じて」
「は、はい。」
「やれ」男が言う。
同時に俺はポケットの中のフラッシュグレネードを投げた。
辺りを眩い光が覆う。光が消えぬうちに走り出す。
「なに!!!」
「落ち着け、まだ近くにいる。」
海岸沿いをひたすら走る。
「大丈夫?」
振り返りながら聞く。男達はまだ、目をくらませているようだ。
距離にして、100メートルはとれただろう。
「はい、ありがとうございます。」
向かい風で少女のフードが脱げる。
星のように銀色な髪
雪のように白い肌、特徴的な紅い目と翡翠色の目、中でもひときわ目が行ってしまうのは耳だ。
噂や伝承のみの存在となった。
「君は、エルフ!!!」
少し、大きな声を上げてしまう。
そのせいで少し悲しげな顔を浮かべる。
「そう呼ばれてるんですか。私って。」
少しスピードが落ちてしまう。
「ああ!ごめん、大丈夫。俺そんなの気にしないから。とりあえず今は、逃げないと。」
落ちかけた速さを戻す。
男達も追いかけ始める。
入り組んだ道を行きたいが、ここは一本道。先ほどから直線を走っている。ようやく、武貞校第二
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