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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第2章 滅殺姫の憂鬱と焼き鳥の末路
第34話 依頼
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かなりはばかられる。
「はっきり言って構わん。このような状態を人間界ではニートと呼んでいるのだろう?」
「そう……ですね」
ライザーがニートだったことには驚きだけどさらに親御さん達がその言葉を知ってたことにも驚きよ。
「私はな、火織くん。今でも迷っているのだ。あやつをこのままグレモリー家に送り出していいものかと。だがあやつ自身はそのつもりであるし、魔王を排出したグレモリー家に対してこちらから破断を申し込むことなど出来るわけもない。頭を悩ませていた時に舞い込んできたのが君の話だ」
そこで言葉を切るとフェニックス卿はフェニックスの姿が彫り込まれた大きな扉の前で立ち止まった。
「ライザーはこの中におる。火織くん、ライザーがあのようになったのは私達親の不始末だ。頼める義理ではないことも承知している。それでもどうか、あやつの事をよろしく頼む」
そう言ってフェニックス卿と奥方は私の前で頭を下げった……ってえぇ!?
「ちょっ!? あ、頭を上げてください。わ、私は私のできることをするだけですからそんなにかしこまらないでください」
貴族のお偉いさんに頭下げられたらどうしていいか分かんなくて逆に困っちゃうよ。全くもう。にしてもあのライザーの親だからどんなのかと思ってたけどすっごいまともな人達だね。貴族の権力を振りかざすような人たちでもないし。その点はびっくりだ。
「と、とにかくまずは本人に会ってみて話してみます。いいですか?」
私はご両親が頷くのを確認すると大きな扉をノックした。
「は〜い」
てっきりライザーが出てくるものかと思えば予想に反して可愛らしい間延びした声。そして扉を開けて顔をひょっこり出してきたのは
「げっ」
確かチェーンソーを振り回す双子の片割れだった。ニルとエル……だっけ? それにしても
「人の顔を見て『げっ』とは随分と失礼ですね」
「……で、なんでお姉さんがここにいるんですか?」
あれ、なんか私警戒されてる?
「私から話そう」
「旦那様?」
「彼女はライザーに会わせるために私が呼んだのだ。中に入れてくれるかね?」
「は、はい」
そう言うと彼女は扉を大きく開けて私達を中に入れてくれた。中は広い部屋でライザーの眷属達が思い思いにくつろいでいた。……でもよく見ると
女王
(
クイーン
)
と妹のレイヴェルだけいないわね。……で、何故か肝心のライザーも見当たらない。
「ライザー様はどこにいらっしゃいますか?」
そう問いかけると顔半分を仮面で覆い隠した
戦車
(
ルーク
)
のイザ……イザ……イザベル? さんが奥にある天蓋付きのベッドを指さした。そしてそのベッドを覗きこむと
「……」
ライザーと|女王《ク
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