暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第2章 滅殺姫の憂鬱と焼き鳥の末路
第32話 模擬戦
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話



「じゃ、始めましょうか」

 そう言って私は氷輪丸を鞘から抜き放つ。ここは部長の別荘の前にある開けた場所。そこで私は朱乃さん、そして祐斗と対峙していた。横ではみんなが私達の模擬戦を観戦している。

「火織さん、刀を鞘から抜いてしまったけどいつもの抜刀術は使わないのかい?」

「え? あ〜、まあ今回は氷輪丸の性能を見せないといけないしね。とりあえず七閃は使わないわ」

 っていうか実は七天七刀じゃないと七閃は使えないんだけどね。

「……あらあら、これは随分と舐められたものですわね」

 ……まずい、なんかさらに怒らせちゃった。いや、決して怒らせたいんじゃないからね? っていうか七閃よりも氷輪丸から放たれる攻撃のほうがよっぽど危険なんだからね? 言っても今は信じないかもしれないけど。

「え〜と、じゃあ始めましょうか。龍巳、合図お願い」

「ん、分かった」

 そう言うと龍巳は懐からコインを一枚取り出し、空に向かって弾いた。

「火織さん、全力で行かせてもらうよ」

 そのコインは放物線を描き……

「あそこまで言われてはさすがに黙ってはいられませんわ」

 次第に下降し始め……

「うぅ……別に悪気はないんですって〜」

 コインが地面についた瞬間

ドンッ!!

 という音と共に私と祐斗はお互いに向け一気にかけ出した。朱乃さんが動いてないところを見ると、前衛の祐斗が私の動きを剣で封じてる間に後衛の朱乃さんが魔力で一気に畳み掛ける作戦でしょうね。なら!

 私は正面から斬りかかってる祐斗の剣を紙一重で躱し、切り結ぶことなく素通りして一直線に朱乃さんの元へ駆け抜ける。まずは後衛から潰しましょうか!

 朱乃さんは私の動きに虚を突かれたのか一瞬動きを止めたけどすぐに立て直して一直線に向かってくる私に向けて

「近付けさせませんわ!」

 と言いつつ雷を放ってきた。私はそれを

「ハッ!!」

 という気合とともに刀を一閃、雷を縦に斬り裂いた。このくらいの雷も斬れなきゃ龍巳相手には生き残れないのよ!

「えっ!?」

 朱乃さんは私が雷を斬り裂いたことに驚き今度こそ硬直してしまった。この程度で驚いているようではこの先生き残れませんよ! そして私は振りかぶった刀を朱乃さんに向けて振り下ろし

ギィィィィィイイイン!

「なかなか速いじゃない。よく間に合ったわね?」

「雷を斬った時ほんの一瞬スピードが落ちたからね。ギリギリだったよ」

 私の刀は間に割り込んできた祐斗の剣に阻まれていた。そしてその間に朱乃さんは硬直から回復し急いで私から距離を開けた。

「そういえばこうして祐斗と本気で斬り結ぶのはこれが初めてだったっけ?」

「そう
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ