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アラガミになった訳だが……どうしよう
原作が始まった訳だが……どうしよう
29話
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ふむ……確かに美味いな、味付けも俺好みだしな。また機会があれば頼むとしよう。




「ご馳走様、イザナミ」
「お粗末様でした」
食事を終え、皿を流しに漬けてから片付けを手伝おうとスポンジに洗剤を付けていると、玄関のドアがノックされた。俺が出ようとしたのだが、既に両手は泡だらけだったので、皿をこちらに運んでいたイザナミに頼むことにしよう。
「イザナミ、悪いが出てやってくれないか?」
「はーい……全く誰なんだよ、折角の二人の時間を邪魔するなんて」
不満そうにそんな事を呟きながら、イザナミは不承不承という様子で玄関に向かう。……頼むから問題は起こさないでくれよ。
「誰?」
声が凄まじく平坦だが、一応まともに対応する気はあるらしい。
「あ、アリサです。マキナおじさ……マキナ少尉のお部屋です…よね?」
「んー、マキナと私の部屋だよ。で、何の用かな?」
おい、イザナミ。確かにその通りだが、他の奴にあまり知らせようとするな。十中八九、ロクでもない事になるのは目に見えている。
それとアリサなら入れてやってくれって……睨むな睨むな、お前の考えてる関係じゃない。
「はぁ……入っていいよ」
イザナミがドアのロックを解除して、アリサを部屋の中に入れる。アリサは部屋の中を見回してから、イザナミを見て納得したような表情を浮かべた。
「貴女がマキナおじさんの奥さんですか?」
「いや、断じて「そうだよ、お茶でも淹れよっか?」……おい」
さっきまでの態度から一転して、イザナミは俺の言葉を遮りながら、アリサお為に茶菓子の用意や紅茶を淹れ始めた。
アリサの方も先程の言葉を信じたようで、楽しそうにいイザナミと会話している。頼むから信じないでくれ、誤解だからな、絶対に広めるなよ?
そんな考えは他所にイザナミとアリサは勝手に意気投合して、会話を始めて俺の入り込む隙間などない。
これが……女子の結束力か……
俺が皿を洗い終える頃には随分仲も良くなり、人間の思考を知るいい機会という点ではいい事なんだが、確実に俺の妙な噂が出回る事を考えると少々気が重くなる。
カノンと違って銃声が聞こえない事はいいんだが、別の方向での俺の悩みの種が増えたな……
「アリサ、俺に用事があるんだろ?」
「はい、今、私がユウさんとリハビリをしているのはご存知ですか?」
ああ、そう言えばそうだったな……
「ああ、知っているぞ」
「それでユウさんにお礼をしたいんですけど……男性は何をプレゼントされるのが嬉しいのか分からなくて、おじさんに相談しに来たんです」
「プレゼントか……」
普通なら手作り菓子なり何なりと言いたいが、神薙ユウの場合は違うだろうな。それ程話した訳ではないので細かい趣味嗜好は分からないが、少なくともそういうのを喜ぶ奴では
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