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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第2章 滅殺姫の憂鬱と焼き鳥の末路
第27話 来襲
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います。以後、お見知りおきを」
「は、はあ」
「グレイフィア、あなたはあなたの意志でここに来たの? それとも家? それともお兄様かしら?」
「全てです」
「そう。兄の
女王
(
クイーン
)
であるあなたが来たのだからそうよね。分かったわ」
そう言って部長はベッドから降り服を着始めた。
「ごめんなさいイッセー。ここまでさせておいて悪いのだけれどお互い今日のことは忘れましょう。私も少し冷静ではなかったわ。……それからくれぐれも今日のことは黒歌たちには内緒よ」
あ〜、確かにこのこと黒歌姉たちに言ったらまた部長は追いかけられるだろうな。話の流れで俺の理性も一時的とはいえプッツンしちまったことがバレたら俺もどうなるか。……うん、絶対このことは黙っとこう。
「イッセー? まさかこの方が?」
ん? グレイフィアさんが俺のこと驚愕した表情で見てきたんだけど。
「ええ、私の
兵士
(
ポーン
)
であり
赤龍帝の籠手
(
ブーステッド・ギア
)
の使い手、兵藤一誠よ」
「……
赤龍帝の籠手
(
ブーステッド・ギア
)
、この方が龍の帝王に憑かれた者。……ではこの方の守護者という方々も」
「ええ、隣の家にいるわ」
な、何だ? 突然グレイフィアさんが俺を異質なものを見るような目で見たかと思うと今度はベランダの向こうに見える火織たちの家の方を睨むようにして見始めたぞ? それに守護者って……火織たちのことか?
「グレイフィア、とりあえず学校の部室へ行きましょう。話はそこで聞くわ。朱乃も一緒でいいわよね?」
「雷の巫女ですか? もちろん構いません。 上級悪魔であれば
女王
(
クイーン
)
をそばに置くのは当然です」
「よろしい。イッセー」
部長が俺を呼ぶ。おもむろに近づいてくると
チュッ
「!?!?」
ほ、ほっぺに……キスされたあああああああああああ!?
「今夜はこれで許してもらえるかしら? 迷惑料よ。明日、また部室で会いましょう」
そう言うと部長はグレイフィアさんと一緒に魔法陣でどこかへとジャンプしていった。い、一体何だったんだ? なんかよく分からないけどすっげー惜しいことしたような……って俺勢いで部長を抱きかけた!? お、俺は一体何をしてたんだ!? 俺には火織という心に決めた人がいて、さらに今まで黒歌姉や龍巳、白音の誘惑にも耐えてきたってのに! これじゃあ火織どころか黒歌姉たちにも顔向けできねえじゃねえか!!
俺は自分の理性の不甲斐なさに壁に頭を打ち当て続けた。
「イッセーさん、お風呂上り……って何やってるんですかイッセーさん!?」
「ちょっ!? 今すぐやめなさい! 血が出てるじゃない!」
それはアーシアとレイナーレが俺を呼びに来るまで続いた。
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