第四話
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ンピョン飛び跳ね喜ぶシリカに
「なら他にもうちょい難易度の高いあそこもついでに・・・・・・」
「ちょーしに乗らない」
さりげなく私を利用しようとするリズに釘を指す。するとチェッという舌打ちが聞こえた。
リズ……、もう少し私にも優しさをください。
さすがに今日は時間的に厳しいので明日、《リズベット武具店》の前に九時集合することにして私は殺風景な自分のホームに帰った。
そして次の日―――
装備を調え私たちは六十二層のクエストに参加することにした。今回のクエストは主街区から北西にある洞窟の最奥に瑠璃色のインゴットがあると近くの村の古文書に書いてあったのが見つかったというクエストだった。
クエストが出てきたのは最近で、最奥の扉には少し大きな鍵穴があり、その洞窟のどこかに鍵を持つモンスターがいるのではといくつものプレイヤーがモンスター狩りをしたが、結局鍵は出てこず皆断念したという。
時間がかかりそうだなぁ。とぼやく私に気づかず二人の少女は俄然やる気である。
素早くフラグを立てに村の集会場にいる村長さんたちに話を聞きに行った。
フラグ立てはさくっと終わり早速例の洞窟に向かう。
「そう言えば二人は今レベルいくつ?」
「あたし六十八」
「最近六十二になりました」
「足りない!?安全マージンは+十だって知ってるでしょ?」
「ダイジョーブダイジョーブ。そんなのあんたがいるから問題ないでしょ」
「はい!ブラウさんがいるからあたしたち心配ありません!!」
「はじめから人任せですか……。やっぱり解せぬ」
二人の小悪魔にいきなり心が折れそうな私だっだ……。
◇◆◇◆◇
洞窟内は以外と明るく、エンカウント率はそこそこ高めだが敵もそれほど強くなかったのでかなり楽だ。私が敵を切り、吹き飛ばして大暴れした。たまに少しHPが残った敵を二人が倒すという形で先に進む。今もちょうど《ナイトゴブリン》という騎士甲冑を着たモンスターを剣で貫き倒したところだった。
「いやーホント楽ねー、まさに黒兎様々って感じ?」
「褒めてもなにもでませんよーっと」
大剣を戻し私たちは先に進む。ダンジョンはある程度マッピングをしたが、まだ例のモンスターと出会ってはいない。一応周りを警戒しつつ会話をしていると前から人の気配と足音が複数聞こえてきた。
現れたのは五人組の男性プレイヤーたちで年齢は十代後半から二十代半ばといったところだろうか、装備の質を見るに中層プレイヤーの中でも少し上くらい。
彼らは私たちを見ると近づいてきた。その内の先頭にいる爽やかな片手剣と盾装備の人が笑顔で声をかけてくる。
「こんにちは、もしかして君たちもここのクエストを?」
「えぇそうよ。アンタたちも?」
「うん、まあ三日前から来てるんだがまっ
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