第二話
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結局調理場を提供できない私たちにあきれたアスナが、自室で作ってくれるというので私たちはアスナの後を雛鳥のようにひょこひょことついて行く。
えっ?護衛の二人はどうしたって?彼らはアスナが命令して帰らせました。
キリトを睨んでいた奴が私たちを《ビーター》と知り、なおのこと激しく言ってきたけどそれを聞きアスナが怒ってくれたことに少し嬉しかったことは秘密。
そして再び転移し次にきたのは六十一層の美しい城塞都市兼アスナのホームタウンであるセルムブルグへやってきました。
「うーん、広いし人は少ないし、開放感あるなぁ」
「そだね、アルゲードとは大違い。今の場所は今の場所でいいけどさ、こんなとこに住むのも憧れるよね」
「なら君たちも引っ越せば」
私たちの感想にアスナか言うので私たちは声をそろえて
「「(お)金が圧倒的に足りません」」
と答える。
アスナが少し残念そうな顔をするのを私は見逃さなかった。
「……そりゃそうと、本当に大丈夫なのか?さっきの……」
「…………」
キリトの遠慮気味の質問にアスナが少し黙る。
ついでにさっきのと言うのは護衛を追い払ったことだ。
「……わたし一人の時に何度か嫌な出来事があったのは確かだけど……護衛なんて行き過ぎだわ。要らないって言ったんだけど……ギルドの方針だから、って参謀職たちに押し切られちゃって……。昔は、団長が一人ずつ声を掛けて作った小規模ギルドだったのよ。でも人数がどんどん増えて、メンバーが入れ替わったりして……最強ギルドなんて言われ始めた頃から、なんだかおかしくなっちゃった」
アスナの沈んだ声に私は言葉をおどけた調子で掛ける。
「困ったことがあったら私にいいなよ。親友のためならたとえボス戦だって無視して助けにいくからさ」
私の笑顔と言葉にアスナが微笑み「ありがと」と言った。
「まぁ、本当に来て欲しいのはキリトなんだろうけどね」
とアスナにのみ聞こえるような声で付け足す。
今私すっごい悪そうな顔してるんだろなと自分の顔のことを思ったりする。
「なっ、なななな何でそのことを!!」
「アスナってばわっかりやすいよね。キリトも思ったことすぐ顔に出るしお似合いじゃないの?」
真っ赤にするアスナをからかいつつ後ろで分からないといった顔をしている鈍感少年に呆れるのだった。
ヤレヤレ、アスナ先はとっても長そうだよ。
そんな風にからかったりしてアスナの先導により家に到着。まあ私は一度家に行ったことがあるんだけどさ。
アスナの部屋は目抜き通りから東に折れてすぐのところにある小型のメゾネットの三階だった。
中に入ったことはなかったので何となく腰が引け、躊躇していた(私だって男なんだから少しは意識だってします)のだが、隣で同じようにしてるキ
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