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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第2章 滅殺姫の憂鬱と焼き鳥の末路
第25話 甲冑少女と赤龍帝
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ーと、『然したる儀にてこれ無きの条、御心安かるべく候』と」
ああ、また変態的行動が始まった。一体何語だよそれ?
その後そんな文章しか書けないというスーザンに俺と龍巳、レイナーレは必死に手紙の書き方を教えた。部長は大切なのは気持ちなのだから形式にとらわれる必要はないと主張したんだけど、その気持がこれでは伝わらないと俺たちが猛反発した。これが庶民とお嬢様の違い、いや恋をしている人としていない人の違いなのかね?
さらにその後も問題が発覚。なんとスーザン、矢文で手紙を届けようとしたのだ。日本で最もポピュラーな渡し方だと思っていたらしい。ほんともう勘弁してくれ。直接渡す勇気もないということでいろいろと激論を交わし、最終的に同じ大学に通う相手の男との共通の友人に渡してもらうということになった。なんでもその人にもこれまでよく恋愛事に関して相談していたらしい。
こうして一晩かけて何とかお膳立てをすることが出来たんだけど……俺も龍巳もレイナーレも終わった途端ゲッソリとしちまった。
数日後。
俺達はとある公園に来ていた。そこには本陣が設置され、中央には床几に座った鎧武者、スーザンが。仲介人を介してラブレターを渡し、今日この場所で返事を貰えるらしい。俺達は行末を見守ってほしいとスーザンに頼まれここを訪れた。
……とはいえ本陣を展開するってどうなんだ? せっかくラブレター自体はまともな物にしたっていうのにこれじゃ台無しじゃねえか。まあスーザンの格好が既に台無しではあるんだけど。隣を見れば龍巳にレイナーレも頭を抱えている。部長は……なんでこの状況でワクワク出来るんですか?
スーザンに目を向けると彼女は小刻みに震えていた。緊張してるんだろうけど……傍から見てると気味悪いぜ。怪奇現象にしか見えないぞ。
「来たみたいね」
部長の視線を追うと、離れたところから人影が近付いて来た。その男は学生服の上から漢服のようなものを纒った青年だった。格好はちょっと変わってるけどスーザンに比べりゃ普通の人、むしろイケメンのたぐいだな。レイナーレは青年が来た瞬間ハラハラしだした。俺も一緒だけどやっぱ自分たちが手伝った告白がうまくいくかどうかすっげー緊張する。龍巳だって……あれ、龍巳? なんでそんな驚いたような顔で男の方を凝視してるんだ?
「この手紙、読ませてもらったよ」
「はい」
もじもじする鎧武者。怖いからやめてくれ。
「こんな熱い気持ちを君が持っていたなんて知らなかった。こんなに気持ちが伝わってくる手紙をもらったのは初めてだよ」
「そ、そんな、私はただ夢中で書いただけです、曹操くん」
「……しかしすまない。君の気持ちに答えることは出来ない」
「……え、あ、そ、そ
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