マクロスF
0700話
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事で選んだだけで」
ジト目で問い掛けるオズマに、小さく肩を竦めるミハエル。だが、アルトとランカに対して気を使ったという意図は明らかだった。……まぁ、オズマがそこまで気が付いているかどうかは分からないが。
「はぁ。まぁいい。もう予約したってんならしょうがない。ただし、騒ぎすぎてランカには……いや、店にはくれぐれも迷惑を掛けるなよ」
「了解しました、隊長!」
ビシィッ、と擬音が付くくらいに素早く敬礼をするミハエル。この辺、オズマをおちょくっているのはミハエルらしいと言えばらしいな。
そんなミハエルの頭を軽く叩き、去って行くオズマ。
「ミシェル、上官をあまりからかうのはやめろよ」
「何ですか? クラン・クラン大尉殿」
「……だからそれをやめろと……」
小さい肩を更に落としながら呟くクランに、ミハエルは苦笑を浮かべてその頭に手を乗せる。
「ほら、取りあえず俺達も娘娘に向かう準備をしないとな。クランも私服に着替えて来いよ。俺達はPMCじゃなくて運送会社として行くんだから」
「はぁ、しょうがない。ネネ、ララミア、行くぞ」
「はい、お姉様」
お姉様呼ばわりか……まぁ、ゼントラーディ状態でのクランならそれでもおかしくないんだが、今の子供の状態じゃな。ララミアの方は特に何も言わずに無言で頷き、その後を追って行く。
その後ろ姿を見送ったミハエルは、未だに格納庫内を走り回っているアルトへと声を掛ける。
「アルト、そろそろ終わっていいぞ! それよりもお前の歓迎会をやるから、さっさと着替えてこい!」
「お、おう……」
息も絶え絶えのアルトが何とか手を挙げているのを見て、ふと気が付く。
「そう言えばアルトの歓迎会はともかく、俺は歓迎会して貰っていないな」
勿論、それでいじける程に心が狭いつもりはないんだが。
「ああ、それな。最初はやろうと思ってたんだけど、何故かオズマ隊長からストップが掛かったんだよ。お前が色々と訳ありだから、その関係みたいだぜ?」
「……まぁ、確かにそれなら文句は言えないが」
そんな風に考えつつ、戦闘後の汗を流し――アルトに限って言えばEX-ギアの運動での汗の方が多かったが――娘娘へと向かうのだった。
「早乙女アルトのS.M.S入社を祝って……かんぱーいっ!」
ミハエルの声が響き、それを聞いたS.M.Sのメンバーが持っていたコップを上へと掲げ、近くにいた者達とコップ同士をぶつける。
ちなみに俺のコップに入っているのは烏龍茶だ。俺が転移した理由を知っているオズマが、歓迎会が始まる前に上官命令として俺にアルコールを飲ませる事を禁止した為だ。
……まぁ、今の俺は15歳である以上未成年な訳で……それを考えればアルコールを飲む心
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