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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第2章 滅殺姫の憂鬱と焼き鳥の末路
第23話 目覚め
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・・・」
今俺は部長を背中に乗せて腕立て伏せ中。かなり辛い。今日はまず最初に20キロ近く走らされた。その時点で結構ヘロヘロになったのにゴールの公園に着いたら今度はダッシュ50本。この時点でかなり死ねるのにさらに部長を乗せて腕立て伏せ。正直もう体力の限界なんですが……
「ほらまた止まってる。それでは何時まで経ってもあの娘たちに追いつけないわよ?」
俺はその言葉に顔を上げる。俺達の視線の先では……
パシパシパシパシパシパシパシパシッ!
火織と白音ちゃんが組手をしていた。お互い一歩も動いてないけど両腕がまったく見えない。
騎士
(
ナイト
)
のスピードに付いて行ってる白音ちゃんもすごいけど
戦車
(
ルーク
)
のパワーに対抗できてる火織もスゲーな。いや、それ以前になんであいつらあんなに元気なんだ? 俺に付き合って早朝マラソンとダッシュを一緒にやったのに汗をちょっとかくだけってどういうこっちゃ?
「いつまでも止まっていない! 手を動かしなさい!」
「はい……六十六……」
うぅ……、ほんとに辛い。もう腕が限界。っていうか理性の方も限界。だって部長の柔らかい尻が背中に当たってるんだぜ? 男ならだれでも辛いだろ?
「腕立てはこれで終了。よく頑張ったわね」
「ハァ……ハァ……ハァ……」
な、なんとか耐え切ったぜ。よく頑張ったな俺の腕、それと理性。
「あ〜あ、この程度で情けない。ほら、これで最後だからあと少し頑張りなさい」
そう言って火織が竹刀を投げてよこした。これって……
「最後にこの30分で私から一本取ってみなさい」
そう言って火織は片手で竹刀を構えた。火織から一本。今の体力じゃ無理に近いな。いや、万全の状態でも無理に近いんだが。……でも俺だってもう5年近く竹刀振ってんだ! 一本くらい取ってやる! 俺は剣道の基本に忠実な両手持ちで正眼に構える。
「来なさい」
「はぁ!」
俺は先手必勝とばかりに最速で面を打ちに行くけどあっさり受け止められる。っていうか俺両手なのになんで火織は片手で受け止められるんだよ!?
「そう、言えば、さ!」
「何?」
俺は竹刀を振りつつも少しでも火織の気を逸らそうと話しかける。
「前から、疑問、なん、だけ、ど!」
「うん」
「火織の、使う、七閃って! 本当、に!」
「……ねえ、竹刀振りながら話すのって今の体力じゃキツイでしょ。今話さなきゃいけないことなの?」
そんな事分かってんだよ! でも今の俺じゃこうやって火織の気を少しでも逸らせないと一本なんて取れそうにない! それにこの前からずって気になってるんだよ!
「……まったく」
そう言うと火
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