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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第2章 滅殺姫の憂鬱と焼き鳥の末路
第23話 目覚め
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。その認識で合っている。俺はずっとお前に話しかけていたんだが、お前が弱すぎたせいで、いつまでたっても俺の声が届かないでいた。やっとだ、やっとこうしてお前の前に姿を表すことができた。まったく、奴もそばにいるならお前を鍛えてくれてもいいようなものを。そうすれば今頃お前もあの女と同等の強さを身に着けていられただろうに』

 ずっと話しかけていた? 奴? あの女? だ、誰のことだ?

『気にするな。過ぎたことだ。俺はただこれから共に戦う相棒に挨拶をしておきたかっただけだ』

 相棒? 俺には相棒なんて……いや、まさか? お前もしかして……!

『そうだ、それでいい。あいつらから話は聞いているのだろう? それで正解だ。いずれまた話そう。なあ、相棒?』

 そして気付いた。俺の左腕が赤い鱗に包まれ鋭い爪むき出しの異形な物になっていることに。

 う、うあ、うああああああああああああああああああああああああ!?



ズッパァァァァァァァァァァァァァン!! 



「痛ってえええええええええええええええええええ!?」

 な、何事!? が、顔面がぁぁぁぁ!

「はぁ、やっと起きた? イッセー」

「うぇ!?」

 か、火織!? なんでここに!? ってあれ? ここは俺の部屋? じゃあさっきまでのは夢? って

「火織? その肩に置いてるハリセンはなんだ?」

「何ってあんたが今言った通りハリセンよ? あんたが何時まで経っても起きてこないから……」

 じゃあ俺の顔面が猛烈に痛いのはそのせいか!

「っていうかイッセー、一体どんな夢見てたわけ? 最初はニヘラっと気持ち悪い顔してると思ったらいきなり絶望したような表情になって、急に驚いたと思ったらうなされだしたわよ?」

「い、いや、なんの夢だったかな? っていうか火織、起こすの早過ぎないか? 外がまだ若干薄暗いんだが……」

「ハァ……、何言ってんのよ?」

 そう言って火織は窓の外を親指でくいっと指した。何だ? 俺は不思議に思い窓の外を覗きこむ。するとそこにはジャージ姿の部長と白音ちゃんがこっちを見上げて……って!?

「忘れたの? 今日から早朝特訓よ?」

「や、やべぇぇぇぇ!」

 か、完全に忘れてた! よく見たら白音ちゃんは頬をふくらませてるし部長は笑顔だけど額に血管浮いてるような……

「さっさと着替えて降りて来なさいよ?」

 そう言って火織は窓から飛び降り……って何やってんのあいつ!? このくらいあいつにとって訳ないんだろうけど近所の目とか考えようよ!

 俺は頭の中で文句を言いつつ急いでジャージに着替えるのだった。







「ほら、ペースが落ちてるわよ」

「ういっス・・・六十五
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