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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第8話『初めての名前。初めてのすれ違い』
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ましくなったのだが、それが顔に出てしまったらしい。
「──!? こらっ何っ!! そのニヤニヤした顔はっ!!」
雪姫の手がさっと計佑の顔に伸びかけたが、硝子の方をチラリと見て途中で止まる。
うーっ唸りだしそうな顔でこちらを睨んでくるが、
そんな悔しそうな顔をした雪姫に、怖さよりもむしろ可笑しさを感じてしまった。
「ぷっ」
こらえきれずに吹き出してしまう。
いよいよ雪姫の顔が真っ赤になってしまうが、そんな雪姫もなんだか可愛く見えてしまうのだった。
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──うーっっ……失敗したっっ……!!
隠して買うつもりだったのに、しっかり計佑に見つかってしまった。
──今まで上手くお姉さんぶれてたのにっ……!!
実はすでに『意外と子供っぽいような』と見抜かれつつあった事をつゆ知らぬ雪姫は、地団駄を踏む思いだった。
しかし、雪姫としてはここでこのアイテムを買い逃す訳にもいかなかった。
地元では売り切れてしまっているアイテム、ここで買わなければもう手に入らないかもしれなくて。
それで精算を引き受けたりしてどうにか誤魔化せないかと考えたのだが……
──従姉妹が探してるとか、いくらでも誤魔化す方法はあったのに……っ。
咄嗟に嘘がつけなかった。
あるいはそれは、計佑には素直でありたいという雪姫の深層心理も働いていたのかもしれないけれど……
そんな事は今の雪姫に自覚できるものではなくて。
──笑われちゃった……幻滅……されたのかな……
笑われた瞬間には、かっと身体が熱くなった。
けれどすぐにそんな思いに囚われると、雪姫の気分は沈んでいった。
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──あれ、どうしたんだろう……?
雪姫が、かっと赤くなったと思ったら、急に萎れてしまって。
金額を伝えてきた店員に向き直ると、のろのろとお金を差し出している。
──まさか、俺が笑ったから傷ついた……!?
そうなのだろうかと硝子に目を向けてみたが、硝子は困ったように苦笑して首を振っていた。
──う……やっぱそうなのか……!?
いよいよ焦るが、何と言ったらいいものかわからない。
ただ笑ったことを謝っても、この場合あまり意味はないだろう。
かといって何も言わないのは最悪だと考えて、精算が終わった荷物を持ちながら
「あの、先輩……」と話しかけてみる。
しかし雪姫は袋を一つ持つと、俯いたまま無言で店の外に出ていってしまう。
慌てて追いかけて店を出たところで、雪姫のケータイが鳴った。
雪姫は画面を確認すると「……先に行ってて」と計佑たちから離れて行く。
「あ、お疲れ様です……」
ケータイで話し始
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