暁 〜小説投稿サイト〜
白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第8話『初めての名前。初めてのすれ違い』
[2/8]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
本気で、そんな事まで考えてしまう。
──運命で結ばれてる、みたいな……?
浮かんだ言葉に、思わず吹き出しそうになってしまったが、どうにか抑えた。
それよりも今、雪姫が気になってるのは少年が自分の身体を見てどう思ったのか……という事だったりした。
──食事前だから、お腹が出てたりとかはなかったと思うんだけど……
もう恥ずかしさより、そんな事ばかり考えてしまう自分に、
──やっぱり、私はもうこのヒトの事……
雪姫はあらためて、少年への想いを自覚するのだった。
─────────────────────────────────
黙りこんだ雪姫に、計佑は困ってしまっていた。
会話がないのが気まずい……という訳でもないのだが、いつもより更に色っぽく感じる先輩の姿を黙って見ていると、
さっき見てしまった裸のことも思い出されてしまって……
──うおおおおおお!!!!
なんだか体の一部がマズイ変形を起こしそうになって、慌てて一気にラムネを流し込んだ。
──飲み込みきれなかったラムネが、ぶくぶくと口や鼻からこぼれていく。
「わーーっ、ちょっとこぼれてるよ!!」
気付いた雪姫が慌てて詰め寄ってくる。
「こっち向いて! ふかなきゃ」
自分のTシャツをめぐりあげて、それで拭いてくれようとする雪姫。
覗く彼女の下腹部に、計佑はまたまた慌ててしまう。
<i>「だっ大丈夫ですっ!! いいですよ、先輩が汚れちゃいますから」</i>
グズグズと涙目になりながらも、必死に雪姫を押しとどめた。
「……ぷっ」
「へ……?」
雪姫が身体を折って吹き出したので、きょとんとしてしまう。
「ふふふっ……もう。何その顔」
雪姫が、口元を抑えていた手をどけて顔を上げると、
「ほんとにかわいいね……計佑くんは」
──ドクンッ……!!
言葉こそいつものからかいのものだったが、
雪姫の表情は優しい微笑だった。先日、公園で見せてくれた時のような──
──名前……はじめて呼ばれた……
その笑顔に加えて、名前で呼ばれたことも重なって、計佑はまた赤くなってしまう。
雪姫はそんな計佑の変化に気づいたのか、
「……名前で呼ぶとか馴れ馴れしい?」
と上目遣いで尋ねてきて。
「いやっそんなっ!! 嬉しいです!!」
殆ど条件反射で答えてしまったが、
答えた後で、何かえらく恥ずかしいことを言ってしまった事に気づく。
──嬉しいってなんだよっ……なんかそれじゃまるで……!!
まるで何なのか──やっぱりその先は考えたくない少年。
そして思考停止してしまう計佑に、雪姫が改めてTシャツをめくり上げて迫ってくる。
「ほらっちゃんとふかないと」
結局、雪姫のシャツで顔を拭いてもらってしまう。
軽く
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ