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dark of exorcist 〜穢れた聖職者〜
第22話「アイリス・アリシアペア 拳 vs 殺戮」
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出しがら空きになった腹に、全体重を乗せた右フックを見舞う。

「へぇ〜やるなぁ。下位の悪魔なら簡単に殴り潰せるだろ? その馬鹿力……」

「当たり前よ、なんのためにこんなゴツい籠手着けて鍛えてきたと思ってんのよ?」


アリシアの武器は、悪魔を殴り潰せるほどの馬鹿力と、両腕に装着された銀色の籠手。
打撃攻撃に関しては、アリシアの右に出る悪魔狩りはいない。

そんなアリシアの攻撃をまともに何発も食らったにも関わらず、ラボラスは未だ余裕の表情を崩さない。

「並みの悪魔狩りじゃねぇのは分かったけど、なんか物足りないねぇ……それで全力なら殺すぞ?」

人を馬鹿にしたような余裕の表情が、段々と飽きたような表情に変わってきた。




「あ〜そうだ。あのガキを殺すからお前ちょっと怒れよ」

そう言うと、ラボラスはアリシアを凄まじい力で押し退け、アイリスの方に全力疾走した。

「え………」

2人の戦いに気を取られ、なんの心構えも回避行動も出来なかった。
アイリスは咄嗟に腰の銃を取り出そうとするが、遅かった。

ラボラスに首を掴まれ、そのまま空中に持ち上げられた。

「っ!? ぅあ……!」

アイリスの首から、ギリギリと強く絞めつける音が聞こえる。
首を掴まれたアイリスはラボラスの腕を掴み、足をじたばたと動かして抵抗する。
しかし、どの行動も弱々しく、抵抗にすらなっていない。

「アイリスちゃん……!」

「ほらどうした? 早く俺を殴らねぇとコイツが死ぬぞ〜?」

ラボラスが喋っている間にも、アイリスの表情はみるみる青ざめていく。



青ざめていくアイリスの顔を見たアリシアの中で、何かの糸が切れる。





「アイリスちゃんから………その汚い手を離せえぇぇぇぇ!!!」


グシャリッ

ラボラスの顔面から鳴った音は、殴打するような音ではなかった。
アリシアの拳が直撃した瞬間、ラボラスの顔は醜く歪んだ。
皮膚と眼球は破裂し、顎が砕け、首は脊髄の一部ごと吹き飛んだ。
首が吹き飛んだ直後、一瞬遅れて身体も吹き飛んだ。

ラボラスが砕け散り、アイリスの首から手が離れた。

「うっ……けほっ、けほっ……」

解放されたアイリスは首を押さえて咳き込む。
咳き込むアイリスのもとに、アリシアが急いで駆け寄った。

「アイリスちゃん! 大丈夫!?」

「うん、大丈夫………ごめんね、アリシアさん」

「ん?」

「アリシアさんの足を引っ張っちゃって………うわっ!?」

アイリスの言葉を聞いた途端、アリシアはアイリスに強く抱きついた。
抱きつくと同時に頭を強く撫でた。

「え〜と、アリシアさん? どうしたの?」


「(あ〜も
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