仲間だろうが!
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あたしたちは今ユウトに問いかけようとしていた。
ユウトは出身地を知らない。
そしてウェンディに言った、
(人には知って欲しくねぇことがある。俺の過去を聞かないでくれ。)
つまりユウトは過去に何かあった。
あたしたちはそれを今聞き出そうとしているんだ。
「何だよ………。みんなして。俺に何か用か?」
ユウトが不機嫌そうに話す。
顔からして少しヤバい。
「ユウト、話してはくれんか。お前の過去について。」
エルザ、ストレートに聞きすぎ!!
「聞いてどうする。お前等には何も得がねぇだろ。」
うわ〜。これは話す気無いんじゃないかな?
「仲間のことは知っておきたい。この先何があるか分からないからな。」
「話す気はない、一人にしてくれ。以上。」
「何で話してくれねぇんだよユウト。」
「お前等に話したところで何も変わらないからだよ。第一、話したくねぇんだよ。」
「変わらないことは無いだろう。心の鎖が解けるかもしれん。」
確かに抱え込むよりは話した方が良いわね。
「変わんねぇよ。第一お前等には関係ない。だから話す気はない。」
本当に話す気が無いんだ……。
仲間なのに…あたしたちは。
あたしがそう思った瞬間、ナツがユウトの胸ぐらを掴んだ。
「黙って聞いてりゃ何だ……。俺達には話す気はねぇだと……。話しても得する事がねぇだと……。終いには俺達には関係ねぇだと……?」
「よさんか!ナツ!」
「関係ねぇ訳ねぇだろ!!仲間だろうが!!!」
「ナツの言うとおりだぜユウト。俺達は仲間だ。話してもいいじゃねぇか。」
「お前等が知る必要はねぇんだろ!!いい加減分かれ!!」
ユウトが怒鳴るなんて珍しい!
「ユウト。もう、わしらに話してくれてもいいんじゃないか……。」
やっぱりマスター聞いてたのね……。
「苦しみというものは一人で抱えるものではない。その苦しみを仲間と共有するものじゃ。そして苦しみを仲間と消し去る。だからわしらに話してくれんか。」
「…………………分かったよ。」
ユウトが承諾し、ギルドのメンバーのほとんどが話を聞きにくる。
ユウトは9年前、7歳の時に魔法開発局にいたらしい。しかも
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