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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第1章 動き出す日常と新たな仲間
第19話 赤龍帝の逆鱗
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を傷つけることも出来るんだっけ?
「よくも、よくも至高の堕天使となるこの私を……! ゲホッ」
天野さんは血を吐き出しつつも立ち上がった。あの状況でまだ立てるのかよ。彼女はまたしても光の槍を作りこっちを睨みつけてきた。
「許さない、絶対許さないわよ悪魔ども。殺してやる。殺してなんとしてでも
聖母の微笑
(
トワイライト・ヒーリング
)
を手に入れて至高の堕天使になるのよ。そして私は愛を手に入れる。アザゼル様の、シェムハザ様の愛を! そして私を馬鹿にした連中を見返すのよ!!」
……今こいつ、なんて言った?
「まだ言いますか。いいかg「待ってくれ、白音ちゃん」お兄ちゃん?」
白音ちゃんが俺のことを訝しげに見てくるけど、それに対応するほど今の俺には余裕が無い。こんなにムカツいたのは、こんなにキレたのは久しぶりだ。拳は血が出るほど握りしめてるし顔もかなり強張ってるけど頭は妙にクリアに感じる。
「こいつは俺に任せてくれ。一発ぶん殴ってやらねーと気が済まない。白音ちゃんはアーシアを守ってくれ」
「でも「頼む」……危なくなったら間に入りますから」
ありがとう白音ちゃん。俺はアーシアを白音ちゃんに任せると天野さんの前まで歩いて行く。天野さんは動かない。ダメージが相当大きいか?
「貴様のような下級悪魔ごときに何が出来るっていうのよ。おまけに
神器
(
セイクリッドギア
)
は力を倍にするだけの
龍の手
(
トゥワイス・クリティカル
)
。いくらこっちは手負いでも、あんたごときに遅れは取らないわ」
「言ってろよ。俺はお前をぶん殴らなきゃ気がすまない。お前は俺を怒らせた!」
『Boost!!』
俺は
赤龍帝の籠手
(
ブーステッド・ギア
)
をつけた腕で天野さんに殴りかかる! けどそれは上空に逃げられてあっさり避けられた。
「ハッ! その程度の動きで私を捉えられるわけ無いでしょ!?」
そして天野さんが槍を投げ、俺に迫る。身体を捻って躱すけど
「ぐあっ!!」
クソッ! 躱しきれなくて槍が足に! めちゃくちゃ痛ぇ! 光の毒ってこんなに痛いのかよ! 痛みが体中に広がって意識が飛びそうだ!
「ほら! もう1本!」
天野さんが投げたもう1本の槍が反対の足に突き刺さった。意識も朦朧としてきた。たまらず床に倒れる。へへ、こりゃまじでやべーかも。
「ハッ! その程度で私の愛の邪魔をしようなんて笑わせるわ!」
「何が……愛だ」
「……何ですって?」
「何が……愛だって……言ってんだよ!」
『Boost!!』
俺は足に突き刺さった槍を抜くと同時に立ち上がった。力が沸き上がってくる。今ので何回目の倍加だっけか?
「何よ、何なのよあんた。下級悪魔ごときが私の槍に貫か
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