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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
番外編
番外編5:ある執務官の恋愛事情
第1話
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が、その入り口周辺には異様なものがいくつか転がっていた。
それは、破壊された魔道機械-ガジェットドローンの残骸の数々である。
こここそシャッハとヴェロッサが発見したスカリエッティ一味のアジトである。
ガジェットの残骸はシャッハとヴェロッサが戦闘の末に破壊したもので
2人はすでに洞窟内部へと突入していた。

そこにフェイトとシンクレアの2人が転送されてくる。
転送による光が収まると、2人は注意深く辺りを見回した。
すぐに破壊されたガジェットの残骸を発見し、2人は警戒態勢をとるが
一向にガジェットが襲ってくる様子はなく、しばらくして構えを解いた。

「ここらへんのガジェットはもう全部破壊されたんですかね?」

「わからないけど、そう見えるね」

辺りの様子をうかがいながら2人がそんな会話を交わしていると、
2人の前に通信ウィンドウが現れた。

「ゲオルグ?」

画面の中にアースラの艦長席に座るゲオルグの姿が映り、
それを見たフェイトは不思議そうに首を傾げながら声をあげた。

『今いいか?』

ゲオルグに尋ねられ、フェイトとシンクレアはお互いの顔を見合わせてから
画面の中のゲオルグに向かって頷く。

『さっき連絡があったんだが、シスター・シャッハとアコース査察官は
 既にアジトの内部へと侵入している。
 それ以降連絡がないところを見るとアジトの内部では通信が
 途絶しているようだ。
 お前らも続いてほしいんだが、内部の構造は全くわかっていないから
 慎重に進んでくれ。いいな?』
 
「了解したけど、なんでゲオルグがそこに座ってるの? はやては?」

『はやては既に出撃した。 アースラの指揮は俺が引き継いでいる。
 お前らが出てすぐにゆりかごが浮上したために、こちらでは
 大規模な空中戦が始まっている』

「だとすると、こっちもあまり時間を掛けられないね」

フェイトの言葉に対して画面の中のゲオルグが頷く。

『そうなんだ。 さっきは慎重にやってくれと言ったんだが、
 それに反してゆりかごに手が出せなくなるまであと2時間半しかない。
 それまでにスカリエッティの身柄を確保してもらいたい』

「2時間半ですか・・・タイトですね」

『ああ、すまん。 だが、何とかしてくれとしか言えない』

シンクレアの言葉を受けて、ゲオルグはすまなそうな表情で頭を下げる。

「別にゲオルグが悪いわけじゃないでしょ。それよりそっちは大丈夫?」

『大丈夫だ。 だから、お前らはスカリエッティを捕えることに全力を尽くせ』

「わかった。 ゲオルグも気をつけてね。 まだ全快したわけじゃないんだから」

『判ってるよ、だからここに居るんだ。 じゃあな』

フェイトの気遣う
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