『フードピア工場』
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コンビニ弁当、おにぎり、巻き寿司、スーパーの総菜、お寿司、注文受付、大量発注、特別発注...
御飯関係を作る工場。
じゃがいもの皮むき、玉葱スライス...野菜の下処理、切る、揚げる、おにぎり、酢飯、おかず、盛り付けライン、梱包、洗い場、配達...
ひとつのものを作るのに何十人の手が掛かるって事に衝撃を受けた。
基本、サークルKと生協に出してた。
発注数に応じて計算して、2種類のツナを混ぜて御飯の上に乗せてる弁当。
それを、野菜の下処理以外に出来ることをやってたら、初めて任せて貰えた。
零那が居た部署は、下処理、材料の計量、数合わせ。
例えば煮物は野菜ごとに数の管理をする。
寿司ネタも冷凍庫から持ってきて解凍。
数の管理が以外と大変。
ただ切るだけ、揚げるだけ、焼くだけって部署より重要やし、やりがいもある。
その分、責任も重い。
皆が冷蔵庫に出入りする。
つまみ食いする人が居る。
数が合わん、量が合わん。
問題発生。
だいたい固形は2〜3個余分にある筈。
焼き肉や親子丼系は少量の余分はある筈。
煮物が1個足りんだけで調理するハメになる。
つまみ食い禁止な筈。
午後は数(量)合わせ。
里芋、人参とか数える。
おかず、丼系は計り直し。
何百個もあるモノを数える。
睡魔と集中力との闘い。
途中で誰かが何か足りんから宜しくって来たら、数が飛ぶ。
だから敢えて無視する。
気が利く人はメモに書いて置いていく。
大体仕事の流れも掴んで慣れてくると他のことがしたくなる。
揚げ物切らして貰ったり、おにぎりの機械かけさして貰ったり。
弁当箱に詰めていく作業は『機械的作業』過ぎてやりがいもなく楽しくもないやろなぁって思った。
自分なら気が狂う。
実際は、楽やから良いって言う人が多かった。
だんだん秋になって寒い日が増えて、冷凍庫に入るのが嫌になってきた。
昼休みは色んな人が居て楽しかった。
噂や愚痴を話すグループ。
それを避けるように離れた所に座るグループ。
弁当を外に持って行って食べる人。
わざと皆が仕事に戻る頃に1人で昼休みをとる人。
基本、オッチャンとオバチャンの会社。
若い人は数人。
30代男性は工作が得意らしく、色々作っては配ってた。
帰ったら取られてしまうから哀しいし今は貰えん。
施設出たら是非下さいってお願いした。
ソレは今も大事に持ってる。
会社での態度や状況は施設に筒抜け。
ヘマせんように一生懸命やってた。
会社にも迷惑かけたくない。
自立が目標。
ハメ外すんやったら出所してからしたら良い。
捕まらん程度に。
今はただ問題起こさんように頑張るのみ。
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