第04話 任務:46センチ三連装砲を撃てぇ!
[1/4]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
ここは某国、某県、某市、某港にある、とある鎮守府。
この物語は艦娘と深海棲艦との凄まじいまでの激戦の記録……ではない。
戦闘さえなければ、艦娘達も普通のお年頃な女の子。
今日も提督と艦娘達によるほのぼのとした一日が始まる。
ぽかぽか陽気な昼下がり。
食堂で昼食を食べている雷、電、まるゆ。
「あ、長門さんに陸奥さんなのです」
演習を終えて母港に戻ってきた長門と陸奥は、少し遅めの昼食を食べにきた。
「すっげぇなぁ。あれって呉海軍工廠砲熕部が極秘開発した、世界最大最強の戦艦主砲なんだろ?」
雷は長門と陸奥に搭載されている46センチ三連装砲を眺めている。
「艦船に搭載された世界最大の艦砲としてギネスにのっているのです」
「最大射程は40キロを超えるそうです。ちょっとした日帰り旅行な距離ですね」
雷電ゆの3人は目をきらきらさせて46センチ三連装砲に見入っている。
「私らが搭載できるのは小口径主砲の12.7センチ連装砲だもんなぁ。3.6倍以上もデカいんだぜ。あれは反則だよな、あれは」
「火力なんて13倍もの差があるのです。大口径主砲の本気を見るのです!」
「まるゆは装備スロットが存在しないので、武器とは無縁なんです。うらやましいなー。かっこいいなー」
羨望のまなざしで46センチ三連装砲を見つめる雷電ゆの3人。
そんな憧れの46センチ三連装砲が近づいてくる。
「撃ってみるか?」
いつの間にか目の前に長門がいて、驚きのあまり跳び上がる雷電ゆ。
「ええ!?」
憧れの主砲、46センチ三連装砲を撃ってみるかと聞かれ、目をぎらんぎらんに輝かせる雷電ゆ。
「ええ!?」
ちょ、マジ!? な顔をする陸奥。
「ちょっと! 姉さんったらもう、いきなりそんなエキセントリックなこと言って。そもそも駆逐ちゃんには装備できないでしょ?」
「いーえ! 3人の力を合わせれば可能なのです!」
電は陸奥にずずぃと詰め寄り、迫力のある目で陸奥を見つめる。
ぎんぎらに目を輝かせながら鼻息を荒くしている電は、本気すぎて引いてしまうほどに目が本気である。
他のふたりも目が撃ちたいと言っている。
「ダメよぉ、ダメダメ! 危ないからダぁメぇッ」
陸奥は雷電ゆ以上に迫力のある目力を発揮して、3人を見つめ返す。
そんな陸奥の気持ちを踏みにじるように、長門は雷電ゆを見下ろしながら3人に提案する。
「ここで46砲を撃ったら間宮に殺される。場所を変えよう」
「はーい!」
長門と雷電ゆはさっさと食堂を出て行ってしまう。
ひとりポツンと食堂に取り残される陸奥。
陸奥は頭に大きな怒りマークを出現させ、わなわなと肩を震わせる。
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ