暁 〜小説投稿サイト〜
『自分:第1章』
『保育園』
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なことより陸君の声を聞きたい。
あの可愛い笑顔を向けられたい。


本当になかなか声を出さない子。
凄く可愛い声を、初めてまともに聞けたときは感動して泣いた。

陸君がどこまでわかってたんかは知る由もないけど、実習終わりの前日。
帰り際に急に口を開いた。

『ごめんね、ありがとうね、うれしかったよ』って言ってくれた。
ビックリして、嬉しくて、言葉にならんくて、2人抱き合って泣いた。

迎えに来た母親はキョトン。
自分は陸君に鞄持っておいでって。
母親が『何か喋りました?』って。
咄嗟に『大丈夫です、嬉し過ぎての涙です』って。
母親は凄く優しく微笑んでくれて、飛びついてきた陸君の頭をナデナデしてた。

其れ見てまた涙。
悔いの涙。
母親を疑ったこと...


陸君が凄く愛しい存在になった。
またサヨナラが辛い。
明日も泣くやろな。
陸君と向き合った日々は人生の中で本当に大事な想い出。



最終日、お別れ会を全員で開いていただきました。
いろんなことをしてくれた。
いろんなことを言ってくれた。
いっぱい泣かされた。


みんな、それぞれ本当に良いところをシッカリ持ってる。
それが生かされてるのが凄いと思った。
園の方針もあるんだろうけど。
保育士さんの質が本当に良かったと思う。
だから園児達も素直に伸び伸びと自分らしく居られるだろうと感じた。


『子供が嫌いとは思えんかった』園長に言われた。

そういや...キライだと感じる事が無かった。

『貴女が子供嫌いになったキッカケは聞かないけど、それはきっと思い込み。安心しなさい。気になる子と、とことん向き合えるのは素晴らしいこと。子供が嫌いなら出来ません。』


最初は不安しかなかった。
嫌だった。
でも、そんなこと忘れてしまうくらい、夢中になってた。
施設に帰っても、日記では園児のことばっかり。
明日はどんな事が起きるかなってワクワクしたり。


言葉にすることは難しいけど、凄く凄く大事なことを学べれたと思う。
できるならマダ実習を続けたいと思ったくらい。

陸君、最後の最後に『また会おうね♪』って満面の笑顔で言ってくれた。
ズキュン!
恋??
嬉し過ぎて号泣...


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