マクロスF
0699話
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分からんが……この感覚は、恐らく……」
そう呟くも、この数秒の遅れは致命的と言ってもいい時間のロスとなる。
『艦長、デフォールド反応! これは……バジュラです!』
『っ!? 至急模擬戦を中止してマクロス・クォーターへと帰還せよ。オズマ少佐!』
『了解しました! 2人共聞こえたな? すぐにクォーターに帰還しろ。俺はすぐに、ミシェル達も実弾に換装して出撃させる!』
「了解……と言おうと思ったんだが……ちょっと遅かったな」
『何? どうした?』
俺の視線の先には、デフォールドしてきたばかりの赤い巨大なバジュラ。恐らくあの多数いるバジュラの上位種だろう存在が、既に姿を現していた。
そして、その視線の先には間違い無く俺の機体と……そして、アルトの機体の姿が。
「向こうは最初からこっちを狙っているらしい。幸い、こうして見る限りでは以前アイランド1に入って来た、赤くてでかい奴が1匹だけで他にはいなさそうだが……」
『ちぃっ、なら俺達が行くまで何とか逃げ延びてくれ。幾らお前でも、武器がビーム砲とレーザー機銃だけじゃそいつの相手をするには厳しいだろ?』
「そうかもしれないが、別に倒してしまって……」
『うおおおおおおっ!』
俺がいつもの台詞を最後まで口にしようとしたその時、最後まで言わせずにアルトがオープンチャンネルで雄叫びを上げながらバジュラへと向かって突っ込んでいく。
ちぃっ、初陣って訳でも無いだろうに。何でいきなり!?
「おい、アルト! 戻れ! お前の機体はスーパーパックだろう! 武器は全部模擬戦仕様の筈だ!」
『俺は、俺は逃げない! 逃げて堪るかぁっ!』
バジュラを見て何故かテンパって、叫び声を上げながら突っ込んでいくアルト機。さすがにそのまま見捨てる訳にもいかず、VF-25Sで後を追う。
「オズマ、悪いがそっちに戻るのは難しくなりそうだ! 取りあえずこっちで可能なようなら奴を撃破するから、なるべく早いうちに援軍として来てくれ。バジュラがあの1匹だけとは限らないからな!」
『あー、分かったよ。くそっ、アルトの奴め。この件が終わったら懲罰としてEX-ギアの動力を切ったまま格納庫を100周だ!』
そんなオズマの言葉を聞きつつも、アルトがバジュラへと向かってガンポッドを連射している場所へと向かう。弾丸の多くは命中しているが、当然中身は演習用のペイント度弾である以上ダメージを与える事が出来ず……だが、そのペイント弾だからこそバジュラの頭部へと何発も命中して顔中にペイントを広げて視界を奪う事には成功していた。
なるほど、これなら……
「アルト、聞こえているな。そのまま奴の顔面を狙い続けろ。視界が塞がれるのを嫌がっているようだからな」
『わ、分かった! け
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