暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第1章 動き出す日常と新たな仲間
第13話 非日常への入り口
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がないわね」

 うん、しょうがないしょうがない。

「この駒を使ってみましょう」
 
 ……へ?

 先輩が取り出したのは騎士(ナイト)の駒だった。え? どういうこと? 戦車(ルーク)2つで転生できなかったのに騎士(ナイト)1つで転生できるわけないじゃない。

 そんな思いとは裏腹に

「あ、あれ?」

 騎士(ナイト)の駒は私の体内に入って行き、私にも悪魔の翼が生えた、ってエエエ〜〜〜〜〜〜!?

「え!? なんで!? どういうこと!?」

「ふふ、混乱しているようね」

「そりゃそうですよ! なんで駒価値の低い騎士(ナイト)で転生できたんですか?」

「それは部長が変異の駒(ミューテーション・ピース)を使用したからですわ。変異の駒(ミューテーション・ピース)というのは本来複数の駒を必要とするところを1つの駒で可能にしてしまう特殊な駒で、上級悪魔の10人のうち1人は持っているのですわ」

「そして部長は運のいいことにその変異の駒(ミューテーション・ピース)を2つも持っていたんだよ。もう1つの変異の駒(ミューテーション・ピース)である僧侶(ビショップ)はここにはいないもう1人に使っちゃったんだけどね」

 な、何それ? 原作にはそんなことなかったわよ? っていうかこれじゃあこの駒をもらうはずの……

「じゃあ次は黒歌と白音ね。これで転生できればいいのだけれど」

 そう言うと先輩はそれぞれに戦車(ルーク)の駒を1つずつ渡した。白音はいいとして黒姉はそれじゃあ

「転生できたにゃ」

「はい。翼も生えました」

 ってエエエ〜〜〜〜〜〜!? 黒姉まで転生できたの!? そりゃまあ原作は僧侶(ビショップ)2つで転生してたから駒価値の差は1つしかないけれど!

「さて、最後は龍巳だけれど……」

 あれ? さっきまで隣にいたのにどこ行ったのかしら? ……ってなんか部屋の隅で落ち込んでる!? どうしたの一体!?

「私の残りの駒は僧侶(ビショップ)が1つ。龍巳がドラゴンだとするとさすがに駒1つじゃ……」

 あ、そうか。龍巳だけ転生できないのか。

「う゛ぅ、我だけ仲間はずれ」

 なんだこの空気!? めちゃくちゃいたたまれない! 転生できないだろうとは思ってたけどまさか1人だけ転生できないことになるとは思ってなかったからフォローも考えてなかった!

「た、龍巳! イッセーが上級悪魔になったら女王(クイーン)の駒貰うってことでいいじゃない! それまでは……そう! 私の使い魔ってことにしましょう? 使い魔ならレーティングゲームにも参加できますよね!?」

「え、ええ。使い魔なら参加できるわ」

「ほ、ほら! これで仲間はずれじゃなくな
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