全国10カ所の妖気
東方変形葉44話「黒き星の妖怪」
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黒い物体に穴が開いた。
「穴だ!霊夢、行くぞ!」
「ええ!」
俺と霊夢は黒い物体の中へと入って行った。
「頼んだわよ。裕海、霊夢。幻想郷の未来はあなたたちにかかっているわ。」
スキマから黒い物体に入って行く裕海と霊夢を見送る。私が行ってもよかったのだが、少し疲れて眠い。さて、眠る前にあれをしておきましょうか。
境界「永夜四重結界」
黒い塊を四重結界で囲む。これで黒い物体はあれ以上大きくはならない。しかし、その結界が破られるのも時間の問題。だから、
「あなたも協力してもらうわよ。祀られる風の人間。」
「ひゅえ!?」
スキマから東風谷早苗を引っ張り出す。
「あなたには、少しだけあの結界の手助けをしてほしいのよ。そんなスペカ、持ってたでしょ?」
「は、はい。多少なら大丈夫ですが・・・」
秘法「九字刺し」
結界の周りに、碁盤の目のようなマス目のある光線状の網が張られる。
「あとは、“効力の境界”」
その境界をいじることにより、あの光線の網が私の結界に力を与えるようにする。あの結界は本来、弾幕または力を消すための結界なのだが、これで結界は弾幕を吸収または奪うという仕組みに変わる。
「さて、私は少し寝るからがんばってそのスペカを維持していなさい。」
「はい、ってえええええええ!?」
不思議なことに、なぜか地面がある。空は、月よりも暗い。そのかわり、無数の星々が瞬いていた。
『我の誕生を阻害するものは何処の誰だ。』
遠いようで、近いような不思議な響きの声がした。見てみると、漆黒で大きな翼をつけた成人男性の姿の妖怪がいた。
「博麗の巫女と“変幻操作の人形師”だ。」
自分で言っておいてなんだが、“変幻操作の人形師”という2つ名は誰がつけたのかよくわからず、ただ人里でそう呼ばれるようにもなったのだ。
『博麗の巫女は知っている。だがお前は誰だ?』
「その前に、アンタの紹介をした方がいいんじゃないの?」
霊夢が足を何度も地面に軽く打ちつけながら言う。
『ふん、私に名などない。まあ、星を操る妖怪とでも言おうか。』
「星?」
星を操る妖怪。聞いたことがないな。
『星と言っても、それらから得られるエネルギーを糧とし、同時に力とするということだ。さて、お前のことを聞こうではないか。』
なんだか、時間稼ぎのような感じだ。外の様子を警戒したが、どうやら紫が仕掛けた結界などでこの黒い物体の活動を抑制しているようだ。
「俺は葉川裕海という人間だ。まあ、人間であって人間じゃないのかもしれないけど。」
『・・・よくわからないな。さて、おしゃべりはここまでだ!』
と、妖怪は妖力を出した。その妖力は底なし沼のように限りがないような、恐ろしいほどの量だ。
「やっと戦うモードになったわね。さっきのおか
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