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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
王と女王 @
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いいらしい。
『ギフトは、基本こっちで?』
「そうなるな。どうにも、無景物を統べるものは制御できそうにない。」
一輝はそう言いながら手の上に水の渦を作り・・・それは一瞬形をなしたものの、すぐにはじけ飛んだ。
「う〜ん・・・ギフトの制御ができなくなってるね?」
「どうにも、そのようですね。戦闘の最中は使えていませんでしたか、兄様?」
「途中で使うのやめちまったけどな。・・・まあ、あの時は神成りしてたおかげだと思う。・・・それでも、制御できてたわけじゃないんだけど。」
そうあっさりという一輝だが、彼の中にあるのは純粋な恐怖だ。
強すぎる力は、時に持つ本人に対して最も恐怖を与える。制御で来ているのならともかく、全然できていないのだから当然のことだろう。
そして、制御できるようになる方法にも心当たりはあるのだが・・・それをなすのは、さらに危険な賭けだ。今それをするのは、避けたいだろう。
「・・・っと、ついた。これだな。」
そんな話をしている間に、彼らは神殿の前へとたどり着いていた。
「され。話を戻すけど、俺はさっき言った理由から主催者権限を使わせるべきだと思うんだけど。」
そう問いかけると、それに反論する声は誰からも上がらない。
よって、一輝は倉庫の中からハンマーを取り出し、
「音央を返せこんちくしょー!」
入口を思いっきり破壊して、神殿に乗り込んだ。
「ん・・・君たち、一体何の用だね?」
「死ね!」
さらに、入ってすぐのところにいた人に向けて、たった今使っていたハンマーを投げつける。
が、ハンマーはその男にあたった瞬間に砕けちった。
「う〜ん・・・やっぱり効かないか。」
「・・・どういう、つもりかね?」
頬をぴくぴくさせているのだが、一輝はそんなこと気にもしないで用件を告げた。
「魔王オベイロン。音央を返してもらいに来た。今大人しく返すのなら、殺す程度で済ませてやる。」
「音央?はて、誰の事やら・・・今ここにいるのは私と我が花嫁、パックくらいだが?」
「なら、そのお前が花嫁だと思い込んでるやつだな。さっさと返せ。」
一輝の発言と同時にオベイロンは立ち上がり、抑えていた霊格を解放したのだが一輝とヤシロの二人には、何の被害もない。
残りの二人は少し後ずさったのだが、それでもすぐ一歩前に出て、元の位置に戻る。
「・・・聞き間違いでなければ、私の花嫁を返せと言ったかね?」
「いや、テメエが花嫁だと思い込んでいる俺達の仲間、音央を返せって言ってるんだよこの精神異常の誘拐犯。」
「・・・・・・私が、誘拐犯だと?」
「ああ。前にいた世界にもいたよ、女の子をさらって奥さんですって言う変な人。お前がそれ以外のなんだって言うんだ?」
一輝はそう挑発
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