暁 〜小説投稿サイト〜
『自分:第1章』
『老人ホーム』
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してないやん。
だったら優しく...って思った。
もどかしかった。
そんな短時間でさえ優しくできんなら、会わん方がマシやとさえ思った。
それぞれ何かを抱えてて、良い関係だったか悪い関係だったか...知らんけど...
それでもやっぱり来たんなら来た時間くらい割り切って欲しい。
そんな勝手なエゴが生まれた。
此処の入居者のことを大事に想う自分が居た。


その入居者に対して心ない暴言や態度を浴びせる家族に軽く憎しみすら抱くほどだった。


可哀想とか守りたいとか綺麗事。
何も出来ん無力なクソガキ。
悔しかった。
辛かった。
悲しかった。
心が痛かった。


『そんなすぐ感情移入してたら仕事として成り立たん。』

『社会人としての役割を果たすなら割り切るべきや。』

『他人の心配より自分自身を見つめ直すべきや。』

そう言われた。

解ってる!!!


解ってるよ!!
そんくらい...
頭では。
あ゛―――――っ!
はがいたらしい!



いろいろ学んだけど、結局は自分の無力さを思い知らされる場面が多かった。
自分が誰かの何かの役に立てたことは無かった。
良い経験になったとは言い難いなぁ。
実習の終わりは凄く哀しかった。
マダマダ聞きたい話あったなぁ。
家族に暴力ふるわれてた人、気になるなぁ。
誰か介入して欲しいなぁ。
いろいろ、心残りだった。
サヨナラが苦しかった。



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